0916 07:31

ぴちゃりぴちゃりと、水音が響く部屋の中。
緑間は床を這いつくばって、必死に床にブチまけられた己と男の性を舐めとっていた。
屈辱と快感の狭間で、必死に自我を保とうとする緑間を、男は嗤う。
新しい扉を開きそうになる、開発された身体は言う事をなかなか聞いてくれない。
全てを舐めとったところで、飲み込めない精液が唾液と共に口の中に溜まって、気持ち悪い。
「ほら、「あーん」して見せてよ」
「…っ」
べろりと舌を出すと、つい先ほど舐めとった性が伝う。
蕩けた顔とあいまって酷く淫猥に映った。
男は満足気に微笑むと、財布の中から札を取り出し、緑間の手に握らせた。
「じゃあこれ、約束のお金ね。また、足りなくなったらおいで」
このアルバイトを始めてから、早いもので2年が経った。
中学時代に入り込んでしまった道だが、もう抜けられる気がしない。
世話になった店の中では、気付けば女王様的存在になっていた。
最近は、その店に頼らずとも金に困る事はなくなったが、義理堅いと言うか何というか、何となく店にも顔を出していた。
「全く、緑間クンは律義だねえ。どう?久しぶりに俺とヤらない?」
スルリと頬にかかる髪を撫で、ネットリとした声で耳元に囁く。
緑間はピクリと一瞬動きを止め、その後うっとりとした顔で男に寄りかかった。
「…ん」
初めての男だったからか、余程男のテクニックがあったからか、男との相性がよかったからか。
とにかく、今まで経験した中で、男とのセックスが1番気持ちよかった。
身体中がとろとろに蕩けるかと言う程に甘い時間。
「やっぱりさ、緑間クンは淫乱だよね。俺の目に狂いはなかったみたい」
うんうんと何度も頷きながら手を緑間の肩口にやり、揉みしだく。
それがなんとも言えず、もそもそする。
猫のように身を預け、目を細める緑間にキスをしながら、ワイシャツのボタンを外していく。
「…ん…早く…ぅ…」
既に別の男に散々嬲られた身体は簡単に疼き、優しいセックスより激しい物が欲しい。
今すぐにぶち込まれてもいい、そんな事を思った。
それを分かっていながら男は優しく撫でるような愛撫を施すのだ。
いつしか腰を揺らしはじめる自分が恥ずかしくて、でも止まらなくて。
我慢ならずに自ら服を脱ぎ、男の股間部もさらけ出す。
「…ふっ、おっきぃのだよぉ…んんっ」
ボクサーパンツ越しにイチモツを舐め、質量が増していくそれを楽しそうに弄る緑間には、無邪気さすら感じられるのに、実際はとんだ小悪魔だ。
男はゴクリとツバを飲んだが、それでも緑間にはろくな愛撫はしない。
緑間はもう分かっている。
自分で挿れろという事だと。
「…相変わらず、意地悪なのだよっ」
けれどそれが気持ちいいのだから、とんだ変態だと、自分でも思う。
「でも、それがいいんでしょ?」
「…っうるさい…のだよ…っあ」
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -