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※まだ1期放送中の時に書いたやつ。色々あれだけど広い心で読んでください。



今日の私はおかしい。
一応一松と付き合ってそれなりに経つし、お互いもういい大人だから身体の関係もある。
だから、ぶっちゃけたまには一松の行動を見てムラムラしたりとかそういう気分になることだってある。
でも、今日のそれはいつもの比ではない。
いつもの様に松野家にお邪魔して、一松と二人ならんでテキトーなワイドショーを観てる。それだけなのに、一松の一挙一動全てにドキドキして、心臓が持ちそうにない。身体の奥からじわじわと湧き上がる熱に、芯の方がじんじんする。
一松に触って欲しい。なんならもうめちゃくちゃにしてくれたっていい。
ああ、えっちしたい。
そんな気持ちが一松にバレないように、深く息を吸って吐きながら、膝を抱く腕に力を込める。
はぁ…、私って、こんなにはしたなかったっけ。


今更二人きりだからって緊張したりする間柄ではないのに、隣にいるなまえは顔を赤くしてもじもじしている。
へぇ、これって本当に効くんだ。
そう思いながらなまえにバレないように、ポケットの中の小瓶に服の上からそっと触れる。
これはデカパンにもらった、所謂媚薬ってやつらしい。
本当にちゃんと効くなら、デカパンの言ったこと守ればよかったかもしれない。


「ねぇ、ちょっと」
「ひゃあああ…!」
本当おかしいやばいどうしよう。
一松がちょっと肩に触れただけなのに、そこから電流が流れたかのように甘い痺れが全身を駆け抜けて、いつもじゃ出ないような声が出る。
あまりの恥ずかしさに慌てて自分の口を押さえるけど、もう、聞かれてしまった。
なんか唇もすごく敏感になってる。自分の手なのに、少し触れただけでびりびりする。さっきの衝撃も引かないまま、どんどんえっちな気分になる。ほんとなんなんだろ、自分が怖い。

「大丈夫なの?」

そう言って一松が心配そうにこっちを見てくるので、顔を縦にふり、大丈夫、大丈夫だからと言う。お願い、これ以上近づかないで。このまま一松に触られたら、本当におかしくなってしまう。

願いむなしく、「でも顔赤いし…」とか言いながら近づいてくる一松。でも近づいてくる一松の口角がだんだん上がっていくので、今日感じた違和感を思い出す。

そういえば、いつもは絶対そんなことしないのに、今日は家に上がった時、ジュース用意してくれた…。

そこで膨らむ疑問。

「ねぇ、一松、何盛ったの?」

もうニヤけるのを隠そうともしない一松はポケットから小瓶を取り出して私の目の前で軽く振った。

「デカパンに貰ったんだけど、これ、よく効く媚薬らしいよ」

薄めて使えって言われたけど、面倒くさいからそのまま入れちゃった。

絶望的な言葉を楽しそうに吐きながら一松は笑う。

「…今日はいつも以上に楽しめそうだね。あ、ちなみに、明日の朝まで誰も帰って来ないから」

無事に帰れたらデカパン博士のとこ殴り込みに行こう。そう心に決めて、私は。

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