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※高尾が気持ち悪い。



高尾って、そこそこかっこいいし、話してて楽しいし、あたしが先輩だからか知らないけど優しいし。でも、別に付き合いたいとかじゃなくて、どっちかって言うと弟みたいな感じだった。彼女いるのは知ってたし、自分からどうこうしようなんて気もなかった。だけど、高尾は違ったみたいで。一緒にいる時間が長くなるにつれて、彼女よりあたしに気持ちが傾いて来たのが何と無くわかった。最初は流石に自惚れが過ぎるかな、くらいだったけど、段々あからさまになってきて。彼女についての愚痴も増えた。

そして遂に、恐れていたことが起こったのだ。



「なまえさん、なまえさん」
「…なんだい?高尾くん」
「やっぱ俺の彼女よりなまえさんの方がイイ女っすよね!」
「そ、そうかな?彼女、とってもいい子じゃんか」
「いやいや、なまえさんには遠く及びませんって。俺、そろそろ別れようかと思ってるんですよ」
「…まぁ、高尾が別れたいなら仕方ないんじゃないかな」
「なまえさんは、どう思いますか?」
「だから、それは高尾と彼女の問題だからね?」
「俺は、彼女より、なまえさんが…いや、これはちゃんとしてからですよね!待っててくださいね!」
「なんか一人で暴走してない?大丈夫?」
「なまえさんは彼氏にするなら要領良い男が良いって言ってましたよね?」
「新しく、話が通じる男も条件に足そう」
「へへ、俺のこと必要としてくれてるなんて嬉しいです!」
「なんなんだこいつ。まじで話が通じない」
「なまえさんと俺は以心伝心ですよ!」
「だれか助けて!あ、緑間!いいところに!こいつ回収して!」
「俺と話してるのに、他の男の名前呼ばないでください!」
「ちょ、抱きついてくるんじゃねぇ!離れろ!おい!緑間!引いてないで助けろ!」
「もう!照れなくていいんですよ?それにしてもなまえさんいい匂いだしふわふわだし俺は幸せです!」
「なにこいつこわい…!…あ!緑間!逃げるなら宮地呼んでこい!いや呼んできて!本当もうお願いですから!!」

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