「ってかさぁ、この歳で養ってもらってぐだぐだしてるってどう思う?ぶっちゃけ働かないただのニートじゃん、あたし」
「は、ははは…」
「ちょっと聞いてる!?」
最近教会から出るとよく会う衛宮くんにいつもどおり愚痴をこぼす。
黒い髪に優しい顔の衛宮切嗣。
「そろそろボク、帰らないとなんで」
「ああそうだよねごめんね!なんか良さそうな就職先あったらおしえてねー!」
一人の息子さんを持つ衛宮くんはあたしの少し年上でございます。
初めて会ったときあたしが迷って餓死しそうになっていたところを助けてくださった命の恩人です。
「っにしても暇だなぁー」
「またこんな場所を歩き回っていたのか」
「ギルガメッシュ」
「本当に常日頃暇そうな女よ」
「あんたに言われたくないわ」
何年経っても関係っていうのは変わらない。