遮蔽された空


 


ドン、なんて鈍く響いた音が私の体を軋ませた。どこまでも青く広がる空を一面に眺めながら、端の方に映る赤がやたら鮮やかで綺麗なのを覚えている。


集まるサイレンとか、民衆の騒々しい声だとかは全てすり抜けて、心にあるのはただ底知れない安堵。



やっと、この世界から開放されるんだ。


 


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