(aoex/メフィ燐) 「ちょっと、ちょっとでいいんですって」 「やだ」 「はおるだけでも!」 「やだ」 「お願いします、一生のお願い!」 「やだ。お前一生のお願いもう13回使ってるぞ」 「頼むから……この通りです燐クン! 魔女っこ天使☆マイマイの変身後のニューバージョンの衣装を着てくださいいいいいいいいい!!!!!」 俺の彼氏は相当変です 魔女っこ天使☆マイマイというのは深夜枠にやっているアニメで魔法を教える学園に通う地味で落ちこぼれのマイマイことマイ・エンジェルハートがある日、天使学園では禁断とされている悪魔を召喚してしまい悪魔の力を遣ってエリートに上り詰めるというサクセスストーリーだ。一応一緒に俺も強制的に視聴を何度もさせられたことがあるんだがやたら目がでかい女の子が天然とドジっこを前面に押し出しつつえらいミニなスカートをはいているのが印象的だ。ちょいちょい苺のパンツが見えるのがいいらしい(メフィスト曰く) 任務で町で悪さを働く魔法使いをこらしめねばならず本篇の前半は日常、後半は呼びだしされて変身をし退治にいく〜という大まかなお決まりの流れがあるのだが大抵その悪人はマイマイのミラクルイリュージョンで木っ端みじんに爆発させられるか生きたまま鏡の中に閉じ込めてしまったり生きたまま土に埋めたり十中八九捕獲はせず殺害している。先週は確か何匹もいる野犬に喰らわせたはずだ、勿論生きたまま。絶対的な恐ろしい正義がはびこっている。許される恐怖政治も世界観も怖ぇ。ちなみに決め台詞は「マイマイがおしおきしちゃうぞ!」と「悪い子オシオキ完了で〜す☆」だ。何がオシオキだ、だいぶオシオキのレベル通り越してんじゃねぇかもう処刑だろ公開処刑以外なにものでもねぇよ。死神に名を改めろ。そして「完了DEATH☆」とでも言いなおせ。最初のセリフは「跪いて命乞いをしろ」程度が妥当だろう。衣装は喪服でお願いします。 本家はこのときのセリフと一緒にポーズをとるのだが悲しいことにセリフ中俺の彼氏はマイマイと同じポーズをとりながら決め台詞をえらい低い声で呟いている。目は据わったままだ。もう聞きたくないし見たくないけどどうしようもない。 あ、あと都合が悪くなると相手をマシュマロにして食べてしまうというだいぶお子様には見せられないような極端なシーンが頻繁にある。おい誰かこの娘こそを早くイリュージョンで消せよと思うのは俺だけじゃないと信じたい。 「マイマイは黒髪で目が青いんですよおおお。ほおおら燐にそっくりなんです!」 「今日びラノベでも髪はピンクの方が売れるぞと担当がゴリ押ししてくるご時世なのに地味だよな。だからはやらねえんじゃねえの」 「燐クン!!!!!! なんてこと言うんですか!!! マイマイにやきもちを妬くのもいいですけど滅多なこと言うんじゃありません!」 「ほんとキモチワルイんでやめてくんない……」 俺はもう心底ウンザリしていた。 そりゃ前々からコイツがオタクだっつうことは知ってたさ。フィギュアすげえし毎週かかさずアニメ見てるし、付き合いが長くなってくるとちょいちょいおかしな言動だって増えてきた。 メイド服を着てみてくれとか手首を縛らせてくれとか嫌がってくれとかやたら外でヤりたがるしイメプレがしたいとかもう、もう、もう。俺はこれでも結構我慢したしだいぶ譲歩もしてきた。できるだけ叶えてやれることなら叶えてやろうと思って努力してきた。付き合ってきた。 だって俺、アイツのこと好きなんだもん。 けどとうとう許せないことが起こってしまった。 ある日のこと、薄暗い部屋でムードはたっぷり明日は休み……燃えあがれない要素など何一つない。気兼ねなく乱れたって大丈夫。お互い熱っぽく見つめ合って睦言に照れて恥じらい……一緒にベッドに縺れるように倒れて。キスをあちこちに受けて早速体が熱くなった。口づけにうっとりして早くとせかすと小さく笑って下肢を覆う布を剥ごうと長い指が伸びかけて止まる。 「どうした、メフィスト」 熱い乱れた吐息をつきながらぼんやり見あげて尋ねる。 小難しい顔をしている。よっぽど何かあるらしい。 「マイマイが……」 「…………」 「マイマイが始まるのがあと三十分なんですよ」 「…………」 「なので三十分で終わらせなければいけない」 マイマイか。またしてもマイマイなのか。 俺はショックだった。恋人がアニメオタクの最上級レベルにまで達しているということもそうだが――俺よりマイマイを選んだことが何より辛い。 俺とセックスしたり、イチャイチャするより、マイマイがいいのか? そりゃ俺は男だしマイマイみたいに可愛くねえ、ふわふわしてねえ、お茶目じゃねえ。 苺ぱんつだってはいてねーし魔法も使えねぇ。悪魔も使役できねぇ。眼鏡もかけてねぇ。 そりゃマイマイは凄ぇさ。 でも知ってるかメフィスト。アイツ箱から出てこれねーんだぜ。テレビの住人なんだぜ。セックスもいちゃいちゃもできねぇし触れられねーんだぜ。 それなのにアイツを選ぶのか? 「あ……」 気づくと視界がぼやける。メフィストは落ち着かずどうしたものかテレビの方ばっか見ている。あの番組をアイツが楽しみにしているのはわかっていたのに。理解してやりてぇのに。 やばい。やばい、やばい。 ぽろり――目尻から一粒透明な滴が落ちた。 それをきっかけにぽろぽろ、ぽろぽろ、いくつも涙がくだる。 ああ。俺、泣いてるみたいだ。どこか冷静に感じた。 「――ですもんねぇ。って、ええ、ええ!? ど、どうしました!?」 今更気づいたようで俺を見降ろしぎょっとする。 拭うのも億劫でそのままにしていた。 「ご、ごめんなさい私何か……」 何かもくそもないだろう。気づいてねぇのかよ。 重症だなこれ。 「帰る」 「え」 「寮に戻るわ」 身を起こし軽くアイツの肩を押しどかして立ち上がった。 我にかえったメフィストがおろおろと俺の手を掴もうと腕を伸ばすから鋭くそれを払う。思った以上に乾いた音が立った。どんな顔をしているか表情を見ることができない。 所詮悪魔だ。俺らと感じ方が違うんだ。 俺が悪いんだ。俺が愛してる、好きです、つきあってくださいだなんて甘言を真に受けて受け入れて舞い上がっていたから。俺がバカなだけで……。 「ちょ、ちょっとお待ちなさい燐クン。何が悪かったんです謝るから」 「知るかよ自分で考えろよ!」 声を荒げて扉に向かう。貰っていた合い鍵をその場に叩きつけた。 「もう来ねぇから」 「!!!」 「じゃあな」 胸がズキリズキリと痛む。 それから一カ月―――俺はメフィストとまともに顔を合わせていない。 ちょいちょい様子を見に来るたびに逃げたり、雪男か誰かと絶対に離れないように行動した。初めの一週間はそれでも追いかけてきたが後は一向に近づきもしなくなった。 “ 絶対に君を離しません――例え嫌がり逃げたとしても、追い続ける。どこだろうが……地獄の果てまでも ” 付き合い始めの頃のセリフを思い出して鼻の奥がツンとした。 呆気ないもんだな、と思う。俺が逃げたから当然なんだろうけど。全く俺は俺で自分勝手なもんだ。 塾の中庭のベンチに座りジュースを飲みながら足をぷらぷら揺らす。 あれ以来メフィストは追いかけてこなくなったからもう雪男にくっつくのはやめていた。 青空を見あげてぼんやり過ごす。 気持ちって雲みたいに形を変えてふわふわ飛んでくんだなぁ。 じゃあ、じゃあ。 俺の気持ちも―――持ってってくれたらいいのに。 「んあ?」 ふと前を向くと茂みが揺れた。 「誰かいんのか」 声をかけてから暫くして……ひょっこり、子供が顔を出した。 五歳くれぇかな。小さい子だ。誰か先生の子供かな。 わ。よく見たら雪男の小さい頃にそっくりだなぁ! 「どうした、迷子になったのか?」 「うん……。はぐれて、しまったの」 子供にしてはあまり表情はない。 でも小さい声といい緊張した雰囲気といい……迷子になってテンパってんだろうなぁ。可哀想に。 「そりゃ困ったな」 「どこにいけばいいか道はわかるけど知らない場所じゃ不安なの」 「……。よし、俺がついてってやんぜ!」 ちょうどむしゃくしゃしてたところだ。 気分を変えるためにゴミ箱に空になったパックを投じて俺は近づいた。 手を差し出すと子供は小さく笑った。小さい手が俺の手に重なる。 「おーい燐―!」 校舎から声が響き振り返るとシュラが手を振って近づいてきた。 子供がさっと俺の足の後ろに隠れる。 「よお、シュラ」 「何だそのガキ」 「迷子だと。誰か先生の子供だろ」 「ふうん。あ、そうそう。お前メフィストと喧嘩したんだってなぁ? アイツだいぶへこんでたぜ。アタシに毎日毎日相談してくんだもん」 「!」 メフィストが……? 「でも、でも、ずっと顔見てねぇん……だけど」 「ああ。燐が逃げるからどうしたらいいですかーって泣きつかれてよ。燐がそんだけ嫌ってるならもう逆に顔見せねぇ方がいいだろうしほとぼりがさめるまで自重しろよまじで嫌われるぞっつったんだわ」 「へ、へぇ……」 まぁ確かにあれ以上うざくつきまとわれてたらそのときはそのときで喧嘩になってたとは思う。 でも、ああ、そうか。 なんだ。俺に飽きたとかじゃないのか。 やっぱり私の嫁はマイマイだけです、ってすぐ割り切った……わけじゃ、ねぇんだ。 ちょっと安心したかもしれない。胸が暖かくなる。 「なぁ。そろそろ許してやってくんねぇ? 何が原因かしらねーけどアタシんとこ電話かかってくんのまじウザいんだよ。非常用に何かあっても困るから電源切れねぇし」 「それは何かまじでごめんにつきるけどな」 「だからきちんと考えとけ。な!」 「わ……かった。迷惑かけてすまねぇ」 「いいさ」 「りん、りん、早く行こう」 「おお!?」 そのとき手を思いきり引かれて身が傾いた。 ずるずると引っ張られるように走り出す。 「またなシュラ!」 挨拶する間もない。 どうしたんだろう。寂しくなったんだろうか。 「……」 怪訝そうに眉を寄せる姿だけ一瞬だけ見えた。 手を引かれてやってきたのは廊下だ。 あのだだっ広い廊下を走りまくって古めかしい部屋の一室で立ち止まった。 「ここ?」 「ここ」 頷くんで手をかけて開く。 「何だ、暗くてよく見えね――うぐっ!?」 どん! と背に衝撃を受けてすっ転ぶように部屋の室内に飛ばされた。 ボボボボウッ! 周囲に緑色の炎、蝋燭が灯った。 不気味だ。 漸く見渡すと髑髏や棚や魔法薬らしきもの、何かの獣の剥製に石や置物……えらい古いものらしくてどれも埃と蜘蛛の巣を大量に被っている。 俺がうつ伏せになった場所を見降ろすと冷たい感触。よく見ると魔法陣の上にいることがわかった。 「え、何だこれ」 上体を起こしきょろきょろする。 静かに扉を閉めた子供が薄く笑っていた。 あれ。 アイツ、こんなに雪男に似てたっけ。 よくよく考えたらホクロの位置も全く一緒だしおかしかねぇか? 「ごぶれいを、若君。こうする方法しかなかったのです」 「!!!!!」 声は幼いのに中身は明らかに異なる。 悪魔だ。 影を持たない子供はうすら笑いを称えたまま近づいてきた。 「チャンスをうかがっておりました。私のような小物では普段では近づくことすらできません……何せ悪魔は弱みにつけこむ存在。このような機会がそれでもいつかはめぐってこないかとあなたを見守っていたところ……ああ、ようやく願いがじょうじゅされる」 「な、何のつもりだコラ!! チャンスってどういうことだ!」 「心が荒れていらっしゃる」 「……っ」 「それも大いに。弱さができていらっしゃる。あの女のせいで少しばかり回復してしまったようですが」 笑いが消えた。 「でもここまでくれば大丈夫。さぁ若君。ここはゲヘナに近しき場所。古く使われたこの陣ならばお父上様のゲヘナゲートのようにスムーズにはいきませんがそれでも辿りつくくらいはできましょうぞ」 「あぐっ!!!」 手を上下に振りおろされると目に見えない力が働き俺はまたうつ伏せに戻った。 体が重い。起こすことすらもできない。 「貴方様の心の弱さとあの忌々しいメフィスト・フェレスの結界が弱まるチャンスなどもうありえはしないでしょう」 メフィストの結界が弱まってる、だと……? 「何があったかは知りませんがあのにんげんかぶれ、相当しょっくなことがあったようです。知ったことではありませんが」 ひょっとして、ひょっとしなくとも……俺と喧嘩したせいだろうか。 唇を噛む。 何、やってんだよ。 何生活に支障が出るくらいへこんじゃってんだよ。 バカだろ。ありえねぇだろ。 文句を言ってやりたい。できればしばいてやりてぇ。 「このチャンスを我々は見逃さない」 何が好きでもいいよ。だって俺お前のこと好きだもん。 だけど俺といるときはアニメなんて見てんなよ。俺だけ見てろよ――って。俺まだ、アイツに怒ってないのに。 喧嘩したまんまなのに。仲直りしてもいないのに。 「さあ」 もう二度と会えないのかな。 「若君」 メフィスト。 「わたくしと一緒にゲヘナに……」 「―――させませんよ」 「……っっ!!!」 耳を疑った。 ガコンと天井が外されてするりと白い衣を翻し俺の真横に降り立つ。 シルクハットの端を抑えて現れた。 「メフィスト・フェレス……!!!」 「只今参上致しました。我が君」 こんな状態だというのに片膝を折り恭しく俺に礼を向けてくる。 ぽかん、として俺は目を見開いた。 「何故ここがわかった!!」 「見くびらないでいただきたい。小物すぎて気にしなくても大丈夫だと判断してましたが……やれやれ、やってくれるじゃあないですか。コールタールに毛がはえたような分際のせに生意気な」 「コールタールだと!? 舐めるなよ、我は、我は……!」 ざわりと空気が濁る。 メフィストは目を眇め俺を庇うように立った。 「こんなところにいるからびっくりしました。シュラ先生から連絡がありましてね」 「シュラが……」 さっきの、ちょうどあのときだろう。 「肝を冷やしましたよ正直。大した輩ではありませんが少し間違えば貴方を失っていた」 「ごめん……」 「こんなクズに騙されるとは……。それだけ、でも、傷ついていたと自惚れても?」 「……」 悔しい。 向けられる背は大きくて、こんなにも安堵する。 もう会えないかもって数分前は思っていたのに。 間がよすぎだろ。ありえねぇだろう普通。おかしいだろうが。 「もう大丈夫ですよ、燐」 この一言だけで全部チャラになる。俺は救われる。 身が暖かくなって、軽くなって……きゅんとしてしまう。 カッコイイだなんて思ってしまうんだ。 「さっさと帰って部屋でいちゃいちゃしましょう。もう喧嘩はごめんです」 「うん……」 返事をすると驚いたように一度だけ見降ろす目と視線が絡んだ。 「早く帰りましょう」 困ったように小さく笑う。獣のような咆哮を受けても涼しい顔だ。 「それではお引き取り願おう。お前の出番はもう終わりだ。舞台袖にお帰れ――アインス、ツヴァイ、ドライ」 物静かに奇妙な傘を上下に振るだけだった。 たったそれだけで全てに片がついた。 「え、アマイモンにDVDレコーダーを食われた?」 全てが終わり俺らは屋敷、彼の私室に連れてかれていた。 俺がベッド端に座りその前にメフィストが膝立ちになって俺の手を握りしめている。手にはそっと初日に俺が投げ捨てて行った鍵を掴ませていた。 問いかけには首を一度だけ頷かせる。 「なので……その……諦めてしまえばよかったんですが」 しょんぼりと項垂れてしまった。 「あのアニメはご存じあまり人気がありませんのでDVDも出るか怪しく……。これを逃せばもう二度と見れないかもと思うと……でもそんなものより燐の方が大事ですよね。血迷ったことを申し訳ありません」 何だそういう理由だったのか。 俺は隣でずっとこいつがいかにマイマイのことを愛していたか知っていたし、あのアニメにどんだけはまっていたかもよく知っている。だからさぞかし辛かったとは思う。 「早く言えばよかったのに」 「一応言ったんですが……」 そういえば俺はショックであまり話を聞いていなかった。 目を泳がせはにかむ。何だよ、俺が悪いんじゃん。 「そりゃ毎度だったら傷つく、けど。一回きりでそういう理由なら……しょうがねぇって、思う、よ。俺お前がどんだけあのクソアニメ好きだったか知ってるし」 「燐くんクソなんて言っちゃだめですよ」 「俺も勝手に怒ったことは悪かったよ。でもお前だってデリカシーはねぇからおあいこ」……にしてくんねぇか」 きょとんとして瞬きを繰り返す。 「許してくださるのならば何なりと」 「……そおか」 繋いだ手を握り返す。自然と微笑が口元に浮かんだ。 仲直り。初めての喧嘩が、これで終わったことになる。 長かったなぁ……。 「お前本当にマイマイが好きだよな」 「燐が一番好きですけどね」 「……」 「愛してますよ」 真っ向から恥ずかしいことを言ってのける。 顔に熱が集中して目をそらした。 「使い魔……」 「へ?」 「黒い狼の、ルシファーっているじゃん。あれみたいに黒い耳つけろよ」 「はぁ……」 「そしたら俺もマイマイのカッコして……その、あの、シ……ても……いい、うわ何すんだこら!」 言い終えぬうちに抱きすくめられた。 強い力でもってしてやってくるからバシバシ肩を叩く。 「好きです」 「……」 「興奮しますけどそれは貴方だから、ですから。覚えといてくださいね」 「……わかってるよばあか」 ほんとにコイツはしょうがねぇなと思う。 阿呆でオタクでデリカシーがなくってどうしようもない。 もう今だって何の魔法を使ったのかアイツの耳には黒い獣耳がついちゃってる。手で触れて見るとリアル獣耳、まじもんでビクっとなって一瞬手をひいた。 まじでキモイと思う。 特に魔女っこにハアハアして俺に強要してくるとこなんかもう。 (でもまぁ……) それでも一番、増してしょうがねぇのは……。 こんな奴でもやっぱ愛しちゃってる俺なんだろうなぁ。 惚れたもん負け、だっけ? 協力してくれたシュラの言葉を思い出しながら俺はひっそり苦笑する。明日は菓子じゃなくて酒のツマミでも作ってもっていこう。 『吐露箱』(R20、PC)の山崎さんにいただきました。 奇跡も魔法もあるんだよってつまりこういうことなんですねわかります! 山崎さん宅の二万打記念で書いてもらっちゃいました…やった、やったぞー! 山崎さんの書かれる作品はもちろんのこと、山崎さん自体もとても素敵な方ですよまったく私を萌え転がしてどうしようっていうんですか! これからもどうぞよろしくお願いします! |