*こんな時期ですが、正月に間に合わなかった没ネタ。
【イゾウ】
「脱げ。」
「…………おはようございますイゾウさん嫌です。」
「挨拶と返事を一緒くたにするんじゃねえ。…オイ、何で距離取るんだ。」
「ご自分の一言前を思い出して下さい。今あたしの目の前にいるのはイゾウさんですか?サッチさんなんですか?エドワードさーん!!イゾウさんが壊れました!!サッチさんみたいな事をー!!」
「待てコラ誰が壊れただ!!っていうかサッチはいつも何言ってんだサッチイイィイイ!!!!」
「はい?着付け?」
「おう。」
「着物ですか?あたしが着てきた?」
「そうだ。着付けてやるから脱げって意味だよ。ったく、変な勘違いすんじゃねえ。」
「イゾウさんもかなり紛らわしかったと思いますけど…でも、なんで急に着物なんです?」
「目出てえ日だからに決まってるだろ。こんな日にあんな上等な着物着ないでどうすんだ。」
「めでたい日?」
「あ?まさか気付いてなかったのか?新しい年が明けただろ。」
「…えっ!!?年越ししたんですか!?こんなにギラギラの夏の日差しなのに!?」
「“偉大なる航路”の気候の話はしてやっただろうが。つーか、昨日の夜に宴会してあんなに騒いでたのに気付かない方がおかしい。」
「あたし、昨日は夕方から寝ちゃってたんですよ…。」
「流石に早過ぎだろ。」
「すみません。兎に角、それなら話は分かりました。折角だからお願いします。よいしょ。」
「…動揺してたくせに、堂々と人前で脱ぐんだな。」
「ああ、あれはイゾウさんがご乱心なのかと思って焦っただけで、別に人前で着替えること自体は抵抗ないですよ。慣れてますし。」
「慣れてるってどういうことだ!!!いくら俺だからって仮にも男の前で平然と肌を晒すな馬鹿!!大体お前は日頃から男に対しての警戒心が…」
「え!?何で脱げって言ったイゾウさんが怒ってるんですか!?理不尽!」
【サッチ】
「おはよう巴!おっ、今日はやっぱり着物か。可愛いなあ!」
「ありがとうございますサッチさん、明けましておめでとうございます。」
「昨日の夜いなかったから、てっきり年明け忘れてんのかと思ってたぜ。」
「忘れてましたがイゾウさんに朝一で教えてもらいました。」
「そういやイゾウと言えば、俺の初夢にはイゾウの敵意の籠もった雄叫びが流れてたなあ。」
「(多分それ現実…)そうですか、あまり女の人にセクハラするなという神様からのお告げでしょうね。」
「お?妬いてんのかー?」
「焼くって言われたらお餅食べたくなりました。」
「まあまあ心配すんな!サッチさんの初ハグは巴にあげちゃうぜ!」
「いえ結構です…って言ってるそばから持ち上げないで下さい!!ちょっとちょっと!!」
「いやー着物ってのは尻のラインが綺麗に出ていいなー。」
「ぎゃあああ!!あっ着物で暴れにくい!!」
「着物って素晴らしい。」
「わああああ誰か!!誰かー!!!」
【ジョズ】
「大丈夫か、巴。」
「年明け早々ありがとうございました…ジョズさん…。」
「…あまり大丈夫じゃなさそうだな。」
「あはは…年明け初タックルされたサッチさんも大丈夫じゃなさそうなので、おあいこですね…もう着替えたい…。」
「……、」
「ん?ジョズさん?」
「…も、」
「藻?」
「……もう少しだけ、着ていてくれ…。」
「………あ、え、ええ〜と…」
「………。」
「に、似合ってますか〜?」
「ああ。…よく似合っている。」
「…ジョズさんがそう言って下さるなら、もう少し着てます…。」
ジョズさんを書いて満足したところで三が日終了。