擬人携帯化パロ〜巴さんがガラケーだったなら〜
【ロマーリオと起床】
「…あ、四時だ。ロマーリオさん、起きて下さ…」
「ん、起きましたか巴嬢。」
「今日も先に起きてらっしゃった…ごめんなさいロマーリオさん…!!」
「何言ってるんですか。巴嬢は俺が起きれなかった時の保険ですから、いいんですよ。」
「でも…いつもわざわざ枕元に置いてもらってる意味がないです…!」
「ははは、あれは俺の為だからいいんですって。」
「結果的にロマーリオさんの為になってないてすよおお…!!」
「俺的には目的を果たしているんですけどねえ。」
「ベッドが広いのが唯一救いですけどおおぉ…!!」
「ほら、ボスを起こしに行きますよ。あっちを起こす方が本命の仕事みたいなもんですから。」
就寝時は充電しながら枕元派。【シャマルと鬱憤晴らし】
「女の人からの着信が凄まじい…メールの量も毎日半端ない…疲れた…。」
「悪い悪い、お兄さんはモテるからな。」
「ていうかアドレスも全部女性のですけど、これでお仕事できてるんですか?」
「巴に他の男のデータなんざ入れたくないからな、二台持ちしてるぜ。」
「へえ…。」
「お、ヤキモチか?」
「いや、二台どころじゃないでしょう。」
「…ん?」
「“二台”持ちじゃないですよね?少なくともあたしを含めて四台は持ってるのは知ってますけど。」
「…まあまあ、そんな妬くなよな〜。」
「無論妬きません。でもそれだけ持っていれば一台止まったくらいで困ることないですよね。ということで体力の限界です、おやすみなさい。」
「げっ!電源落ちた!」
よく文章を書いてる真っ最中に落ちたものです。【感謝感激九代目】
「九代目!危ない!!」
「!」
「無事ですか!?九代目!」
「ああ…巴君、助かったよ…。君が身を挺して止めてくれなければ、とんだ痛手を受けるところだった…。ありがとう。」
「いえそんな!あたしの責任でもあるんですから、お礼を言われることじゃないですよ。」
「いいや、私は本当に、君を選んで良かったと思うよ。これからはもっと迷惑をかけることになるとは思うが…それでも、年寄りの我が儘だ、永く共に生きて欲しいと願っている。」
「九代目…こちらこそですよ。迷惑をかけるのはお互い様ですから、助け合って一緒に生きていきましょうね。」
「本当に…私には勿体無い子だ。」
「いやいやそんな…、」
「おめーら、メール作成中にうっかり電源ボタン押しかけただけで大袈裟だぞ。」
あの頃はこんな機能があったらいいのにとつくづく…。ツッコミはリボーン。【使わない家光】
「父さん、携帯を携帯しないならいっそ解約しませんか。」
「んー?馬鹿なこと言うんじゃない、大事な愛娘を解約するわけないだろ。」
「そう言うと思ってたけど、正直携帯代の無駄。仕事は仕事で別の携帯使ってるんだよね?というか仕事が恋人だから、仕事用の携帯で事足りるよね?」
「俺の恋人は母さんだけだぞー。」
「知ってます。はあ…ほんと、母さんと電話する時くらいしか使わないもんなあ…。」
「それだけでお前は充分大事過ぎる俺の携帯だからな。心配するなよ。」
「…それも知ってる。でもね、父さん。」
「ん?」
「数ヶ月単位で携帯切りっぱなしにされると、起きた時に携帯業界が変化し過ぎてて浦島太郎状態だから、お願いだから1ヶ月に一回は電源入れて。」
「どんどん新しいの出てくるもんなあ。」
「あたしの型なんてもうカタログから消えちゃったよ…。」
新機種の発売が恐ろしく早かった気がします。【ターメリックとホラー】
「まただ…、」
「え、またですか?」
「ええまたです…!何故貴女は写メを撮る度に画面の中に有り得ない人影が写るのですか!?」
「何ででしょう、カメラのレンズか何か壊れちゃってるんですかね…?ちょっと自撮りしてみてもらえませんか?」
「巴嬢は画面が回らない型では?」
「画面は回りませんけど、カメラ部分をゴロゴロして回せます。はい、どうぞ。」
「では撮ります……ギャアアァア!!背後に!背後に!!」
「えっ、うわっ!?怖っ!!」
ガラケーホラーあるある。【止めなさいジャンニーニ】
「止めて下さい止めて下さい止めて下さいぃぃいいい!!!」
「ご安心下さい巴様!メンテナンスをするだけですよ!そのついでに少し改造させて頂ければと!」
「後者が目的ですし少しどころじゃないし改造っていうか改悪じゃないですかいやですよおお!!!」
「そう言わず!改悪もまた改造!」
「無理です無理です無理です!!こちとらスプレーとかで不正にデコっただけであの世行きの精密機器ですよ!?殺す気ですか!?」
「ははは、まさか滅相もない!前回も無事に済んだではないですか。」
「パーツ一個外れててあたし大分ご乱心だったじゃないですか!画面ひっくり返ったりしてたじゃないですかー!!になったじゃないですか!!ジャンニーイチさん助けて下さい!!ジャンニーイチさーん!!!」
パカパカで偶にある、開いた時に画面が逆さまに映ってそのまま暫く直らない現象を、ご乱心状態と呼んでいます。個人的に。【剛とラジオ機能】
「巴ちゃんがいるとデッキ要らずだな!」
「ラジオ機能って、ある意味ワンセグより画期的ですよねえ。」
「そうだなあ、偶に電波が若干入りにくいのは仕方ないけどな。」
「すみません。こういう時はアンテナ欲しくなりますよね。最近のはみんななくなっちゃいましたけど、気分的に。」
「つくづくハイテクな時代になったもんよ。」
「どうせなら、電波くらい何処に居ても届くくらいにハイテク化してくれれば良かったですね。」
「少しくらい不便な方が丁度良いってな。それに巴ちゃんは、電波を拾ってる時は音声がすごくはっきりしてるからなあ。聞きやすいのが一番だ。」
「そう言ってもらえるとホッとします。よかったです。」
「ああ、歌が流れてる時に聞こえる女の人のすすり泣きとか、ささやき声とかまでよく聞こえるもんなあ。後ろのラジオのスタッフさん達の声まで聞こえるなんて、いい仕事してるぜ巴ちゃん!」
「何か…すみません……。」
「?」
ガラケーホラー再び。ラスト
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