擬人携帯化パロ
〜リボキャラがガラケーだったなら〜




【山本と画素数】


「…山本君、あたし気付いた。」

「ん?」

「山本君さ、意外と画素数少ないよね?」

「お?言われてみればそうかもなー。」

「うん、前にスクアーロさんの携帯で撮った写メが可愛かったら送ってもらったんだけど…向こうで見た時より画像がすごい粗い。」

「ははは、ギリギリ顔は判るだろ?」

「うん。でもこれ、ベルさんが目チラしてたし、マーモン君のほっぺがほんのり赤くて可愛くて、しかもザンザスさんが若干柔らかい顔してたんだよ…奇跡の一枚だったんだよ…。」

「あー…ごめん。」

「あ、ううん、元の写メはスクアーロさんが持ってるし、また見せてもらうから大丈夫だよ。」

「スクアーロなら添付メール送ったら消すって言ってたぜ?」

「えっ!?気が短い!!山本君阻止メールお願い!」

「気が短い…っと、送信かんりょー。」

「いや違うよ!?それは火に油だよー!!!」

「返信早っ!『送ってやったのに礼の一つも言えねえのか』だってさ。」

「…『すみませんありがとうございます』って送っておいて下さい。」

「おっけ。」

「はあー…何かどっと疲れた。」

「ごめんな、俺あんまり高機能じゃなくて。」

「いやいや、山本君は何処にいても絶対にアンテナ三本という異様な優秀さだから、気にしなくていいんだよ。ありがとう、すごく助かってます。」

「ははっ、俺の方こそありがとな!」

「何て言ってたらスクアーロさんから電話来たね。棒読みメールって気付いたのかな。」

「スクアーロは音量1にしてもすげーうるさいからなー。あ、ダメだな。電波途切れたみたいだ。」

「いやアンテナバリ3だよ!?切る程嫌だったの!?」

「ははは!冗談だって!」



大らかさが画素数に反映。




【オシャレ携帯・獄寺】


「あ、今日の獄寺君のカスタマイズいいね。」

「!!そうですか!?今日はちょっと落ち着いた感じにしてみたんですけど、気に入ってもらえて光栄です!」

「あはは、大袈裟だなあ。ベースの赤が綺麗で、いつも格好いいよ。」

「あっ…ありがとうございます!!」

「ところで獄寺君、ちょっと聞きたいことがあるんだけど。」

「はい!何か調べものですか!?速攻で繋ぎます!」

「ううん、ネットは繋がなくていいんだけどね。最近地味にアドレスが消えてきてるのは何でかな。」

「アドレス、ですか?」

「うん、アドレス。女の子以外のよく連絡する人の。しかも年代高めの人から順に消えていってるんですが。」

「…知らないッスね!!」

「爽やかな笑顔でアドレスにオートロックかけないでくれないかな!?パスワードまで勝手に変えたね!?」



*カスタマイズ…携帯カバーが取り替えられる仕様。カバーのみならず、細かいライン等も取り替えられるものがあった。





【モバイル笹川兄妹】


「やばい…!ツナと完全にはぐれた…!ここどこ…!?了平さーん!!」

「任せろ!京子のGPSを確認する!」

「えっ、いつの間にそんな連動設定を…!」

「初期使用だぞ!ふむ、この短時間でかなりはぐれたな。ここから真っ直ぐ西に1q程度だな。」

「西、ですか…昼なら兎も角この薄暗さだと…うーん、曇ってて星も見えない…。」

「安心しろ、俺に方位磁針機能がついている。使え!」

「流石はアウトドア携帯!了平さんを選んだ自分を褒めてやりたいです!」

「まあ、ゴツすぎてお前の手ではなかなか片手持ちをさせてやれないがな!」

「それはご愛嬌ってことで。じゃあ行きましょうか。道がなければ迂回するので、方向が反れないように教えて下さい。」

「何を言ってる!迂回などまどろっこしい!直進だ!!」

「ええ!?流石に無理ですよ!沼とかありそうな雰囲気ですもん!」

「京子は充電切れが早いんだ、もたもたしていたら連絡がつかなくなるかもしれん!それに俺は防水防塵使用だからな!泥も平気だ!心配するな!」

「いやあたしがついていけないかもしれないって話ですよ!!」



*アウトドア携帯…完全アウトドアスポーツ向けの超ゴツい携帯があった。ストップウォッチ機能なども非常に細かく、デザインも斬新、無駄なこだわりがふんだんに詰め込まれた携帯。管理人はとても欲しかった(片手で打てない・キーボード部分が打ちにくいことから断念)。今も欲しい。




【デザイン重視・スタイリッシュランボ】


「元はお子様携帯シリーズ牛柄担当の俺でしたが、デザインが人気博し、遂にストレート携帯になって新登場しました。」

「うん、大人っぽくてスタイリッシュになったね。ボタンも白黒で可愛い。」

「女性の手に収まりやすいスリムボディです。巴さん…これからも俺を、パートナーに選んでくれますか…?」

「う、うん…無駄な色気っていうサービス機能付いちゃってるけど、これからもよろしくね。」

「巴さん…!!」

「でもあたしね、多分絶対何回か地面に落とすと思うから、頑張って画面守ってね。ストレートタイプって画面むき出したから心配で…。」

「はい、恐らく二回は割れるでしょう。」

「(断言したなあ…)まあ、耐久性がないのは前からだもんね。あたしが気を付けるよ。」

「か、雷には強いですよ!」

「うん、なかなかない事態だよね。」



ストレートはパカパカより携帯っぽくて好きでした。総じてスタイリッシュ。




【骸とWシーン機能】


「クフフ、こんにちは、巴さん。」

「勝手にWシーン機能で出てこないでくれませんか。」

「クロームばかりではなく、偶には僕も活用されたいんですよ。」

「だって六道さんの設定、背景黒だし、凝ったアレンジだから逆に使い難いんですよ。ただでさえ色物フォルムに妖しい紫ボディ、LEDライトがボディ全面いっぱいに光るし…趣味を誤解されそうです。」

「事実、僕達を使役しているじゃないですか。」

「使役って言い方止めません?」

「さて、ではまず自撮りを何枚かお願いします。」

「何で急にそうなるんですか。」

「クフフ、僕の売りは画素数と写メの編集機能にあります。高機能フォーカスからデコレーション、モザイクも3パターンと充実していますよ。」

「無駄な機能ってこういうことを言うんですねえ…。」

「ガラケーのそういうところが僕は好きなんですよ。さあ、僕とたっぷり遊びましょう。クフフフフ。」

「…(*ボタン長押し)。」

「……ただいま。」

「お帰りなさいクロームさん。もうこの機能要らないんですが…。」

「でも、骸様がメインシーンだよ。」

「忘れてた…やっぱりあってよかったWシーン機能。」



*Wシーン機能…シーンごとに待ち受けから色、音、メニューカスタマイズなどを設定でき、好きな時に切り替えられる機能。プライベートと仕事で切り替えたりできる無駄な気遣いが心憎い。管理人の現在の携帯に存在する。メインシーンとサブシーンの2切り替えだったので、このお二人。




【雲雀と高機能】


「何してるの。」

「ツナの携帯が壊れてデータが吹っ飛んだので、みんなのアドと番号を紙に書き出してます。」

「アナログだね。」

「そうですね。雲雀さん充電中でしょう?気にせず電源落として寝てていいですよ。」

「…全員のアドレスを覚えてるのかい。」

「勿論。何せ雲雀さんは自宅番号とリボーンしか登録してくれないですからね。履歴もどんどん消していって下さるので常に断舎利状態です。その代わりに謎のロックNo.のデータフォルダがどんどん膨らんでいますが。」

「ふうん。」

「他人事ですね。何のデータをそんなにため込んでるんですか…。各機能にもロックかかってるし、高機能なのに使わせて貰えないって宝の持ち腐れですよ、もう…。」

「どうせ言うほど使いこなせないだろう。」

「それはそうですけど…。まあいいんです、雲雀さんは綺麗な見た目の割に頑丈なので。それだけで充分ですよ。」

「『緑たなびく並盛りの〜♪』」

「後は着メロを自由に返させて頂ければ文句はないんですけどね。」



音担当:ヒバード




【雲雀とアラームスヌーズ機能】


「『緑たなびく並盛りの〜♪』」

「……う〜…ん、」

「『大なく小なく並がいい〜♪』」

「…んん…、…」

「いい加減起きないと咬み殺すよ。」

「う、わあ!?もうスヌーズ最後ですか!?ていうか耳元止めて下さいって!!」

「僕が声を出す前に起きろっていうのもいつも言ってるんだけどね。」

「あーはい…すみません、ありがとうございます。ふあー…そういえば、初めて着メロ聞いた時、雲雀さんが歌い出したかたと思ってかなりビビりましたねえ。」

「僕じゃないよ。」

「はい、今は知ってます。でも偶に一緒に歌ってません?」

「早く支度しないと(保護データを)咬み殺すよ。」

「無駄口叩かず支度します!!」



ヒバード→雲雀のスヌーズ。




【ツナと充電】



「巴ちゃーん!ツナさーんっ!」

「あ、ハルちゃんだ。」

「こんにちは!ツナさんに入ってる曲が聞きたいんですが、いいですか?」

「うん、どうぞどうぞ。」

「イヤホン片方ずつにしましょう!ツナさんお願いします!」

「『〜〜…♪』……あ、ごめん、もうすぐ充電切れる。」

「えっ、もうちょっとでサビですよ!?」

「ツナはホントに充電切れ早いなあ。」

「しょうがないだろ!使用だよ!」

「でもでも!やっぱりツナさんの音質はトップクラスですよ!とってもクリアで綺麗な音です!」

「あ、ありがと…。」

「一日に電話二回すると半日くらいでダウンするけどね。」

「うるさいっ…よ……」

「それはもう電池パックの問題じゃないですかね!?というかツナさんが虫の息です!」

「大丈夫、替えの充電済み電池パック持ってきてるから。はい、リ・ボーン。」

「うわっ!…はあ、びっくりした…。」

「巴ちゃん、替えパック持ち歩いてるんですか?ツナさん大事にされてますね!」

「別にそんなんじゃないよ!」

「うん、しょっちゅう電話中とかメール中に落ちるから、仕方なく用意してるの。一回それでザンザスさんにマジギレされたことがあってね…」

「俺、壊されかけたんだよ…。」

「そ、それは絶対に必要ですね…!!」

『うん…。』



一日保たないのは当たり前の時代がありました。スマホもかなり切れやすいそうですね。




おわり



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