日々、脈動する乱世のきざし。
それをおさめるは、魔王か賢人か


「殿、間違いありません。妲己の目的はひとつ……遠呂智の復活です」
「それは、確かなのか……」
「はい。清盛の動き、孫悟空のあっさりとした撤退。また表に出てこなかった妲己、それらを合わせるとこれしか考えられません」
「うむ……ならば、我らはより力を入れて妲己を追わねばな。またあのようなことになってはならぬ」
「……殿、ひとつそこで私から提案したいことが」
「どうした、諸葛亮?」
「我らがもし遠呂智の復活を止めたとしても、また人と人の間に覇権を巡り争いが起きるでしょう。ならばこれを期とし、皆で同盟を組み力を合わせ遠呂智を止め、平和な世を築くのです」
「それは……、もし本当にそれができるのならばなによりのことだが…」
「大丈夫です、殿。殿のまわりには殿の力になってくださる者たちがたくさんおります。誰かひとり使者をたて、決戦の地にて三國、戦國の力を集めましょう。殿が皆を信じてくだされば、必ずうまく行きます」
「……うむ!ならば私はまず諸葛亮、そなたを信じてみようと思う。そなたのことだ、もう策はできているのだろう」
「ええ…決戦の地は、五丈原。まずは趙雲殿たちを呼び戻し我らも力を整えます。そして使者は――」













「ん?集合…ってまた?」
「みたいですね。ここのところ物騒ですから仕方ないといえばそうですが」
「ふーん、まあいいや。一緒に行こうよりっくん」
「ええ、もちろん」
「じゃあついでにお願い、立たせて!はいっ」
「はいどーぞ」
「…わっ!ご、ごめん…」
「ミオぐらい軽いものですから、気にせずに。大丈夫ですか?」
「う、うん。受け止めてもらえたから。…ぼくも走ってるんだけど。もう少し力とかつかないかな」
「いいえ、止めましょう。ミオはそのままでいいんです」
「えーだって…」
「いいんですよ。だってほら、私がミオを守ればいい話じゃないですか」
「り、りっくん!そういうのは好きな女の子に言ってあげてよ!ああもうぼくがドキドキしちゃった!女ったらしー」
「(だからそれは貴女なんですけどね)…はいはい」



また新しい展開が待っているなんて、さすがに直感できなかったなあ、なんていまさら言っても遅いよね?









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