一万打 | ナノ






「やっと言ったっスね」

笑った涼太に自分が何を口走ったか理解して、慌てて離れようと腕を突っ張ったらその手を取られてキスされた。はあ!?とかってアホみたいな声が飛び出る。意味が分からない。

「なまえの部屋久し振りっスねー」
「おおお前、降ろせ、何してんだ!」
「え?お姫様抱っこスけど」

混乱してるなまえの体を持ち上げて階段を上る。勝手知ったるなんたらで、なまえの部屋のドアを開けて中に入れば机の上に俺の特集がされてる雑誌が見えてにやついてしまった。なまえがあんまり暴れるから、取り合えずベッドに降ろす。

「何時からスか?」
「へ…?」
「何時から俺のこと好きだった?」
「え」

上から覆い被さるようになまえの両脇に手を着いて、顔を近付けていけば分かりやすく強張る身体に口角が上がる。俺、そんなに性格悪い方じゃないんスけど、これはヤバいっスわ。

「い、つからって…知らない、もう、退け!」
「嫌っスよー」
「黄瀬…!」
「あ、それ禁止で」
「や…ち、ちか」
「そりゃあ、近くないとキスできないスから?」
「キッ…!?」

俺の下で真っ赤になってるなまえの唇に親指を這わせて、それから唇を重ねようとしたら俺の口になまえの手のひらが押し付けられた。あれ?

「なまえー?」
「お、前…誰にでもこうなのかよ」
「まさか、そんなことあるわけないっス。なまえだからっスよ」
「…?」
「…ここまでしてるんだから気付いて欲しいんスけどねー」

手のひらをゆっくりほどいて、そのままベッドに縫い付ける。「好きっスよ」って笑ったら首まで真っ赤にするもんだから、我慢なんて出来なくてそのまま唇を重ねた。くぐもった声が聞こえる。

「ん…ッ、ン、」
「はぁ…なまえ、触らせて」
「え、ちょ…やっ」

片手で腕を掴んだまま、シャツを捲って腹に舌を這わせる。少ししょっぱくて、癖になりそうだとぼやきながら舐めていけばなまえの膝が擦り合わされて思わず喉が鳴った。うわあ、エロいっス。

「なまえー、もうココ勃たせてるんスか?」
「触る、な…!涼太!」
「(名前…)大丈夫っスよ、ほら、足開いて」
「や、やだ、なんで俺ばっかり…っ」
「え、なまえも触ってくれるんスか?」
「!!?」

混乱した様子のなまえにチャンスだと言わんばかりに笑って、膝の上に座らせる。首筋に吸い付いたら頭を叩かれた。地味に痛い。

「いったぁー、ほんと乱暴っスね!」
「お前が意味分かんないことしてくるからだろ…!もう離、せ」
「…あ、気付いた?」
「…な…」
「俺ももう辛いんスわ」

逃げないように腰を抱いて、額に口付けながらなまえのモノに指を這わせる。完全にショートしてしまったらしいなまえの手は俺のと一緒に握り込んで、二人一緒に扱き上げた。なまえの唇が震える。

「ふ、ぅ…ッあ、」
「は…なまえ」
「りょ、たぁ…っも、無理…!」
「もうっスか…?んじゃ、一緒に」
「ん、ん…ッ」

段々と湿った音が響くにつれて、なまえの脚が痙攣し始める。俺の肩に押し付けられた口からはそれでも喘ぎ声が零れ落ちていて、正直俺ももう限界だった。時々なまえの指も動くから、刺激がものすごい。

「なまえ、なまえ…ッ」
「ぁ…〜―…!!」

ぐり、と先端を抉れば、なまえの爪が俺のに軽く突き立てられて二人ほぼ同時に達してしまった。荒い息と、独特の臭いが部屋に充満する。

「は、ッは、はぁ…」
「…なまえ…」
「涼太、ぁ」

妙に色気のあるなまえにすっかりあてられてしまった俺は、そのまま何度も何度もキスをして、おばさん達が帰ってきたときどんだけ慌てたかはまあいい思い出ってヤツにしとこうと思うっス!



(はー、なまえもバスケ部入ればいいんスよー)
(やだよ、てか学校でひっつくな)
(なんでそんなにつれないんスかぁ!)
(うっさい!…あ、)
(?あ、赤司っち)
(無事落ち着いたみたいじゃないか。良かったな)
(はいっス!)
(……え?(ななななんで赤いのが知ってんだろ、うわあこっち見てるなんで!?))
(ふ、)
(!!!)
(あれ?なまえー?)

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せ、切ないでしょうか…!甘いでしょうか…!!なんだかよく分からないような気がしなくもないですが、気合いで!気合いでお願いしますうううう(土下座)
冗談です
なにかありましたら仰っていただければ幸いです…!素敵なリクエストをありがとうございました!




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