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赤司と



「すごい風」

雨風を一身に受け止める窓は時折その威力に震えていて、そこにぴたりと頬を当てたなまえは何が楽しいのかくすくすと笑っていた。キイキイと甲高い金属音は何処から聞こえているのやら。とにかく僕はもう休みたくて(明日と言うか、今日もまた学校だ)なまえの名を呼ぶ。大人しく此方に来たなまえは未だ酷く楽しげだった。

「征十郎、もう寝るの?」
「もうじゃない、やっとだ」
「こんなに煩かったら寝れないんじゃない」
「聞こえないようにすればいいさ」
「やだ。寝ない。どうせ明日は休校だよ。構って」
「…分からないだろう」
「明日、休校だよ」

妙に確信めいた力強い音色を響かせて、伸びてきた腕が僕の布団を剥ぐ。確かに台風の進路を見れば休みになる可能性があるかもしれないが。

「嬉しいな、征十郎独り占めだ」
「…こら。脱がせるな」
「や」

するりと浴衣の前をはだけられる。そのまま胸板に顔を埋めて、何をするかと少しだけ身構えればなまえがそれ以上動く気配もなかった。
なんとなくは分かっている。段々と強くなる雨風は家にぶつかって唸り声を上げ、何かが飛んでいくような鈍い音も微かに聞こえていて、まあつまりなまえは、怯えているんだ。

「雷は平気なくせにね」
「へ?」
「いいや、何でもない。それよりなまえ、くすぐったいんだが」
「んー……あったかいからこのまま」
「…なら僕もなまえを脱がせようかな」
「起きます」

さっと身体を起こしたなまえに舌打ちすれば、眉を寄せて見下ろしてくる視線とかち合う。







まで書いて面倒になりました。←







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