小話 | ナノ



赤司と



「征十郎ー」
「はい。その次の時間に使うからそれまでには返しなよ」
「ありがとー」

「…征十郎…」
「持ってない。敦のところに行け」
「ちぇ」

「征十郎」
「…ダメだ」
「ちょっとだけ」
「帰ったらな」
「うー」


「征十郎ー」「はいはい」

「名前呼んだだけで用事が済むっていいですね」
「そうかぁ?」
「俺なんとなく分かるよー」
「マジっスか?」
「うん。さっきの辞書貸してーみたいなのは分かんねーけど、お菓子ほしい時とかはなまえちん分かりやすい」
「なまえは比較的分かりやすい方なのだよ」
「よく分かんねーのが赤ちんだよね」
「ああ」
「確かに」



「なまえ」
「あ、今持ってくからちょっと待ってー」
「ああ」

「なまえ」
「はい。ちゃんと汗拭いてね」
「ん」

「…なまえ」
「えー、お茶飲みたいの?スポドリ先に飲みなよ、せっかく買ってきたんだし」
「……」
「…分かった分かった、分かったからその顔止めて」
「早くな」
「まったくもー」


「なまえ」「だから、今手ー離せないんだってば!」

「…赤司君は結構わがまま言いますね」
「なまえ限定だがな」
「マジあいつらの会話意味分かんねーな」
「なーんかなまえっち、赤司っちの奥さんみたいっス」
「だってそうじゃん?」
「違うんですか?」
「え?」
「え?」







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