小話 | ナノ
黒子と黄瀬と
ガリッ
「あ」
「ちょ、今なんか嫌な音したんスけど」
「かさぶた引っ掻いちゃった」
「…なまえ君、血が…」
「あー、靴下汚れそうだな」
「いやいや滅茶苦茶痛そうじゃないスか!保健室行きましょ!ね!!」
「絆創膏あるから平気だよ。テツヤ、ティッシュ取って」
「はい。でもなまえ君、ちゃんと消毒した方がいいですよ?」
「んー」
「(聞いてないな)」
「なまえっちぃぃ…思っきし血出てるじゃないスかぁ」
「えー、どうして涼太が泣いてるの。痛くないよー、よしよし」
「痛くないわけないっスよぉ!」
「はいはい、大丈夫大丈夫」
「なまえ君」
「これくらい大丈夫だって、もう、二人とも心配性だなあ」
「ならいいんですけど…」
「かのーとかしたら大変なんスからね!」
「分かってるよ、ありがとう」
弟は生傷が絶えないタイプ
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