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君の気持ちを聞くまで諦めないってことは私が雅治のことを好きだということが普通に出回ってしまっているということか?

まあ、キスされた後にすぐ雅治の顔見ちゃったり、下の名前で呼んでたりするしそう思われても仕方がないし、事実だから否定したところでバレるのも時間の問題なわけだし、どうするのが1番良いのだろう。

悩みながら門まで歩いていると、前から丸井くん、切原くん、雅治が歩いてきた。
ここの3人は学年関係なしに仲が良いんだなぁ。

「あ、みょうじ!!」

「丸井くん」

普通に通り過ぎようとしたのに、見事に丸井くんに捕まってしまった。
切原くんは少しだけ心配した顔をしている。
昨日の事件の時には部室にいなかったから多分そのことでは無く、私と雅治が接触することを心配しているんだろう。

「体調は大丈夫か?保健室行ったら利用者名簿に名前あったからよ…」

「みょうじ先輩体調悪いんすか?!」

「ちょっと寝不足なだけだから、大丈夫だよ。ありがとう」

「期末テストも近いし勉強でもしてたんじゃろ」

「ま、まあね」

全く違うし、期末テストのこともすっかり忘れていた。今日からコツコツと勉強しよう…。

「えっ?!もう期末テストの勉強してるんすか?!」

「2週間切ってるし、ちゃんとコツコツやらなきゃ私は頭に入らない人間だから…。切原くんは勉強得意なの?」

「いえ…」

スッと目を逸らして俯く彼の様子から見るにかなり苦手なんだろうな。
テニス部にはあの真田くんがいるくらいだし、赤点取った日には特大の雷が落ちるんじゃないだろうか。

「でも、テニス部だったら柳くんもいるし分からないところは聴き放題じゃない?」

「そうなんすけど、何しろ厳しくて…」

「あ〜…うん、なんとなく想像はできるよ」

切原くんの苦虫を潰したような顔を見て、思わず苦笑いを浮かべてしまう。

「柳くん達みたいに教えれるかはわからないけれど、少しは力になれると思うから柳くん達に聞きにくいことがあったらいつでもおいで」

パァァッと切原くんの表情が明るくなった。この子はなんて顔に出やすいタイプなんだろう。
その分愛嬌も良くて可愛がられるんだろうなぁ。
現にファンクラブには年上が多いから、みんなにとって弟みたいな存在なんだろう。