その次の日裕也はいつも以上に寝起きが悪かった。

急いで学校に行くと大体の生徒が集まっていた。
「いつもより遅かったな。」
良太が余裕の表情で席についていた。もう、朝のHR(ホームルーム)が始まる時間だった。

担任の教師が教室に入り出席や今日の流れを伝えていたが全然頭に入らなかった。

「いつも以上にだるそうだな。朝練にも来なかったのに。」
良太はからかうように言った。

「朝練?今日月曜だからないんじゃ…?」

良太は半ばあきらめたような溜息をついた。

「日曜に練習がなかった分月曜に朝練するっていってただろ。それも聞いてなかったのか?」

「やばっ!忘れてた!」
そいえばそんなことを監督が言ってたような言ってなかったような…。

「監督には日曜から体調崩してたからって言っといたぞ。」

「ありがと〜。」僕は良太にすがるようにお礼をした。

それからの授業は軽く聞き流していた。先生にあてられるたびに顔を赤くして「わかりません。」と答えまくった。

帰りのHRが終わると急いで部室に向かった。部室のドアを開けるといつもより人数が少なかった。

自分が早く来てしまったせいだと思って着替えていた。着替え終わってグラウンドに出てボールを蹴っていると校舎の方から放送が鳴り響いた。
「2年3組の委員の石田君はいそいで職員室前に来て下さい。」

そのとき思い出した。朝、担任が今日は委員会があると言っていたことを。

そして、自分が所属している委員会の委員長があの人であることを…。


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