「はぁ〜。疲れたな。」
俺は今野球部の合宿に来ていた。朝早くから走り込みをして、昼からはグラウンド練習というメニューをこなして今日で三日目だ。
そんな合宿も明日で終了。それは、先輩との最後の合宿を意味していた。
貴博君は今年でもう引退してしまうんだ。やっとここまで追いかけてきたのに、一緒に入れる時間はもう残り少なくなっていた。
合宿中は四人一部屋でなかなか先輩と二人きりになれなかったし…。
お風呂で見た先輩の身体きれいだったな〜とか不純なことはあったけど、、、
今先輩はキャプテンのところに行って居ない。他の同部屋の人は疲れてしまったのか、乱雑にひかれた布団にそれぞれ眠っている。
それもそのはずで、今はもう11時を回っていた。一日中練習をしていれば当たり前のことだろう。
そんなことを考えている俺もだんだんと眠くなってきた。重くなっていく瞼を擦りながら、布団の上であぐらをかいていた。
「貴博君まだかな…。」
どうせキャプテンと一緒に監督につかまって長々と今日の練習の反省を聞かされているんだろう。
なにを隠そう実は貴博君は副キャプテンだからなぁ。こういうとき大変なんだろうな。
本当は最終日だし遅くまで貴博君と話したかったのにな、、、
せめて貴博君が戻ってくるまで起きていようと思うのに疲れた体は安らぎを求めて横になっていった。