「ねぇ良太、今度の日曜日も練習だっけ?」
「監督の話も聞いてなかったのか?
今度の日曜日は野球部の試合があってグラウンドが使えないから休みだよ。」
「そうだっけ?」
野球部は試合か。先輩でるのかな?見に行きたいけど理由もなく1人で行くのもなぁ…。
「良太明日ひま?暇なら野球部の試合見ない?」
「えっ!なんで?せっかくの休みがもったいなくないか?」
「竜也に明日試合に出るから見に来いって言われて。」
竜也は裕也と良太の友達で野球部に所属している。
「あぁ竜也にね。空いてるからいいよ。」
ばれたかと思った。けど、これで試合を見に行く口実ができたな。
「じゃあ明日の朝迎えに行くから。10時位でいいよな?試合は9時から始まるみたいだけど。」
9時から始まるのか。始めからみたいなぁ。
「9時に来てくれない?どうせ見るなら初めから見たいし…。」
「9時か。俺はいいけど早くないか?」
「大丈夫!絶対に遅れないから!」
「わかった。じゃあ9時前には迎えに来るからな。」
「うん、じゃあまたね。」
〜試合当日〜
「裕也迎えに来たぞ。」
「うん、わかった。今行く!」
階段を急いで駆け降りる。
「意外だな。絶対に寝坊すると思ってたのに。」
「馬鹿にするなよ!」
先輩が出るかもしれないのに遅れるわけないじゃん。
そんなことは口に出して言えないけど。
「じゃあ行かないと試合がそろそろ始まるぞ。」
「わかってるって!」
2人で自転車をこいで学校にいく。
「竜也見にきてやったぞ。」
「おお裕也!それに良太も来てくれたのか。」
「見にきてやったんだから何か今度おごれよ。」
「お前は勝手に…「竜也!」
その時後ろから竜也を呼ぶ声が聞こえた。
「竜也、監督が集合かけてるから急げ!」
その声の主は貴博だった。
「はい、わかりました。今行きます先輩。」
竜也は貴博の方へ駆けて行った。裕也は竜也が駆けて行った方をボーっと見つめていた。
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