03




「ここが私の部屋かぁ」

ダンボール箱をすべて入れても、まだ余裕がある。7帖もある部屋は、私には十分すぎるくらい広い。

入寮式は入学式よりかなりシンプルだった。
式と言っても、寮母さんの挨拶、簡単な寮のシステム紹介、食堂アルバイトの募集告知の説明をひたすら聞くだけ。それが終わるや否や、すぐに解散した。
荷物は部屋に収納済みとのことで、渡されたカギと脳内に残っている記憶を頼りに自室へ足を運んだ。

んで、入ってビックリ!
7帖の部屋に、オプションの簡易冷蔵庫・ベッド・クローゼット(押し入れ?)などなどがキレイに配列してある。
それでもまだ、室内に余裕を感じるのだから、よっぽど広いに違いない。

こんなに良い部屋をもらえるなんて思わなかったから、すごく嬉しい。

心を弾ませながら、早速荷物の整理に取りかかる。
まあ、荷物と言ってもあまり多くないし、すぐに終わるだろう。

ダンボール箱の1つを開け、中身を確認していく。
衣類、文具、生活用品、掃除用具、缶詰などの保存食、組み立て式の本棚や収納ボックス。
それらを既存の収納場所や組み立てたばかりのモノへ収めていく。




1時間後には、全てのモノをしまえた。
仕上げとして、掃除機で部屋をきれいにすると、立派な私の城(部屋)が出来上がった。
うん、想像以上に素晴らしい出来だ……


ぐぅううう


「……お腹減ったな」

そういえば、朝ご飯も昼ご飯も食べてなかったんだ。
先ほど置いたばかりの時計を見れば、4時ちょうどを指していた。
夕飯には早すぎるけど、もう少し経てば食堂が混み始めるだろう。
それなら、今すぐにご飯を食べて、お風呂に入って寝てしまえば良い。

そう思った私は、部屋のカギを手にして、玄関へと向かった。




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