2 「どう?どう?」 よほど自信があるのだろうか。 テーブルに身をつきだしピョコピョコ跳ねながらきいてくる。 「最高に美味いよ」 我ながら千明にベタ惚れだと思う。 でもこんなに小動物みたく可愛いのを前にまずいだの言える人はいないだろう。いたらその人の顔が見てみたい。 「よかった〜、隼人大好き!」 頬をほんのりピンク色に染めて笑う姿は、まるで天使のようだ。 俺は抱きたい衝動にかられ、その小柄な身体を抱きしめた。 千明も一瞬慌てふためいたが顔を真っ赤にして大人しくしている。 もう何度もこうして抱き合ったしそれ以上のこともしたけど、幸せな気持ちになる。 「千明、キスしていい?」「……うん」 俺達は中学生のような軽いキスをした。 暫く見つめあった後、照れるように大きな目をふちどる睫毛が下をむく。 ああ、何て可愛いんだ。 俺は幸せ者だな。 一生こいつを守っていこう、俺は心の中でそう誓った。 end |