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「えっちしたい」
「……え?」

いきなり何を言い出すのかと思ったら。

「でも俺眠いや……」

普通だったらそのままベッドイン。
なんだろうけど俺はどうにも人より性欲がないらしい。
性欲はあるけど、それより睡眠欲のほうが勝ってしまうということだ。

「えー、お願い〜。もう我慢できない〜」

可愛くおねだりしてくるけど、今はそういう気分じゃないんだよなぁ。
楓は今一番盛ってる時期らしくて会う度におねだりしてくる。
普通だったら俺みたいなやつとはすぐ別れたくなるんだろうな。

だけど楓はそんなつもりはないみたい。
だから嬉しかったし安心した。

「じゃあ少しだけベッドに横にならせて。その後ヤろう」

そういうとしょうがないといった感じで手を離してくれた。

楓のベッドに横になった瞬間、急に睡魔が襲ってきた。
本気で寝ようなんて思ってなかったけど、これじゃ本気で寝そうだ。
意識が朦朧としてきて睡魔とたたかうことなく、ゆっくりと目を閉じた。

「え、和人本気で寝ちゃうの!?いかないで〜、戻ってきてよ〜」

半泣きしてる楓の声が聞こえる。
何かこの流れ、俺が死んでいくみたいじゃないか。
心の中で1人ツッコミをしてるとおかしな声が聞こえた。

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