2 誰かが割り箸に番号を書いてくれて準備はバッチリだ。 「じゃあみんな引くよー!いっせーの……」 全員が一気に割り箸を引っ張る。 周りにバレないようちらっと確認したら俺は3だった。 「王様の人ー!」 「イエーイ!俺が王様ぁー!」 バッと手を上げ超嬉しそうにしてるのは柳田。 お調子者でみんなのトラブルメーカーだ。 こいつが王様とか……。 他の人たちも同じことを思ってるみたいで次々に文句を言う。 「えー!柳田かよー」 「うわぁー、俺絶対命令されたくないわー」 「柳田、調子乗って変な命令すんなよ」 「黙れー平民ども!俺は王様だー!」 腰に両手を当て、あきらかに王様になりきってる。 まぁ結構人数いるし確率的に俺は当たらないかなぁー、なんて。 「んー、じゃあねー……3番と5番がベロチュー!」 うわ、男同士でキス、ましてやディープなんて最悪じゃん。 さすが悪い意味で期待を裏切らない柳田だわー。 3番と5番かわいそう。 「3番と5番早くでろよー。しらばっくれても無駄だぞ」 ………… あれ? もう一度手にもってる割り箸を見る。 3番って……俺じゃね? |