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「なぁ吉野ー、いい加減機嫌直せよー」
「変態っ最低最悪っエロ魔人っ半沢なんか、梅毒にかかって死んじまえっ!」
「梅毒!?ひどっ」

 デジャブーか?
幾分吉野の言葉が過激になっているが、さっきも同じような場面があったような…。

「何だよ、俺ちゃんと外に出しただろ?」
「そんなこと言ってんじゃないっ!」
「えー?」

 あの後…

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「触んなっバカ!」
「吉野?」

 いつもはセックスの余韻に浸ってトロンとしている吉野が、珍しく機嫌が悪かった。

「…やっぱり女の子がいいんだろ?」
「へ?」
「女装姿に興奮するってことは、やっぱり女の子がいいってことだろ!?」
「いやー、俺の場合女の子の姿って言うより、女装して恥ずかしがってる吉野を見たいって言うか…」
「嘘つけ!」

 完全にへそを曲げてしまっている。
まぁ、女の子に嫉妬するなんて俺にとってはこの上なく嬉しいことなのだが。

「分かった。じゃあ、もう一回ヤろう」
「…はぁっ!?」
「今度は服脱いでカツラ取って。男の姿でもちゃんと興奮するからさ」
「何言って…わっ、やめろぉおお!!」
 
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 嫌がる吉野を真っ裸に剥き、二回、三回…と楽しんだ後、再び電車に乗り、帰っているところなのだ。
誰もいないとは言え、屋外で全裸にされてセックスなんて、怒って当然か。

「まったく俺達何しに来たんだよ…」
「いや、俺は大満足だけどね」
「あんだけヤッたら当たり前だっ!」

 相変わらず怒った顔も可愛い。

「それはそうなんだけど、俺は吉野がいてくれれば、それだけで満足なんだよ」
「なっ!?」

 真っ赤になって照れてる。

「そんな顔されたらまた襲いたくなっちゃうんだけど」
「…バカ」

 小さく一言呟くと、恥ずかしそうに指を絡めてきた。
吉野、最高の誕生日をありがとう。
 
 −end−

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