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――1時間後。

「うん、美味い!」
「そ、そうか?なら良かった」

表では嫌な態度を示しているが、すっかり機嫌が良くなった奏。
今は料理を皿に盛り、テーブルを二人で囲んで食べてる最中だ。
温かい料理を誰かと食べるのは幸せなことだとつくづく感じる。

「なぁ、奏……」

急に深刻そうな声で問いかけられ、目だけを恭介のほうをむく。

「……ん?なに?」
「次はさぁ、こう……」

珍しく恭介が何かを言うのに戸惑ってるのを見て、奏は首を傾げる。

「裸エプロンってのやってくれないかな!一度でいいから見てみたいんだ!男のロマンってもんだろ?」
「…………」

今まで黙々と食べ続けてた手を止める。

(……何が男のロマンだよ、バーカ)

「な、いいだろ?ほら、このとーり!」

恭介は頭の上で両手を合わせて悲願する。
それを見て何でこんな男を好きになったんだろう、と盛大なため息をつく。
ちょっと照れくさいのをこらえながら――。



end


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