ぼちぽち | ナノ
2

「…っだ…いすき…っ」

必死で背中に手を回してしがみつくと、ぎゅっと抱きしめる力が強くなった。



やっと僕らは、通じ合った。

今思うと、ぐだぐだしていた自分がもどかしくてたまらない。

だけど、長い長い遠回りをしたけど。

もう、どうだっていいや。


だって、すごく幸せだ。

世界中で1番幸せ者な気さえしてくる。

いきなりの幸せに、崩れてしまいそうなくらい。


腕に力を入れれば、答えるように抱きしめ返してくれた。


あたたかい

心地よい体温といつもより少し速い心臓の音に安心する。



花火はいつの間にか消えていた。

涙もいつの間にか笑顔になってた。



- 53 -



[*前] | [次#]


back


「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -