ぼちぽち | ナノ
3

「・・ぼくは・・・っ、」

僕は、



「りゅうがすき」


詰まる息の合間に発した言葉は、しっかりと耳に届いた。


健悟からの好きと同じ好きで、僕は龍が好き。

ただの幼なじみなんかじゃない。

もっとずっと大きな存在なんだ。

きっと、ずっと前から。


気持ちを言葉にした途端、心がすっと落ち着いた。


一緒にいたくて。
一番近くに在りたくて。

離れたくない。
他の人じゃ埋められない。


好きなんだ、龍が。



「龍じゃなきゃ、だめみたいだよ。」

「・・・あぁ。ごめんな。」


必死に首を横に振る。
健悟は何も悪くない。


友達だったのに。
親友だったのに。

いつの間に心は変わってしまったんだろう。



「・・・友達でいいから、これからも傍にいていいか?」

あまりにも優しすぎる健悟に、止まっていた涙がまた一筋頬を伝った。


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