ぼちぽち | ナノ
友達って何?

いきなり肩を揺さぶられた。

強張った体で、こわごわと後ろを確認する。


「健悟・・・。」

ほっとして、体から力が抜けた。


「どうかした?」

首を傾げた僕に、健悟は顔を歪ませた。

「それ、こっちのセリフ。何してんだよ。」

え? 
ここは教室で、僕は・・・。

あれ? 
僕達以外誰もいない・・・。


「完全下校時刻だっつうの。帰ろうぜ。」

健悟は優しく笑いかけてくれた。

「あ、うん。ありがとう。」

いそいそと鞄を肩にかけて立ち上がる。


外は薄暗くて、少し寒さを感じた。

長袖のジャージ姿の健悟が、僕の前を歩く。


SHRが終わってから、ずっとぼうっとしてたのかな。

ある意味、すごいよなぁ。


「ゆき」


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