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1日1日進んでるんだから、変わらないはずなんて無かったのにね。
僕と龍は離れてしまった。
龍が、2週間の停学処分を受けた。
先生達は、誰も何も言わなかった。
龍も、何も教えてくれなかった。
噂では、何人かの先輩達を病院送りにしたらしかった。
人数は、聞くたび違っていた。
5人だとか、20人だとか。
とにかく、龍は何も話してくれなかった。
悲しかった。
僕なんて頼りなさすぎる存在。
でも、少しでも話して欲しかった。
同い年なのに、僕は守られてばっかりだ。
『気にするな。』
それしか、龍は言ってくれなかった。
ひとりぼっちの部屋で、僕は何でか泣いてしまった。
いつまで龍の背中を見てるんだろう。
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