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「でも、遊べるから!気合で遊ぶ!遊びたい!」
自分に確認するように、何度も頷く健悟を見てたら、思わず笑ってしまった。
笑うなよー、と健悟が恨めしげに見てくる。
その視線に、ごめんね、と軽く謝ってみたけど、笑いは収まらなかった。
「夏休み中には試合とかある?」
「おぅ、当然!練習も公式もあるぜ!」
ぐっと親指を突き出しつつ、すごくいい笑顔で答えられた。
「じゃあ、見に行くね。」
龍も、と左をのぞくと龍は「勝手にしろ」って言ってくれた。
変わらず優しいんだけど、やっぱり昔よりも会話してくれなくなったなぁ。
なんとなく寂しい。
「あ、じゃあ僕と龍で花火して、写真とか送ってあげるね。」
わざと意地悪でそう言うと、健悟は本当にショックを受けたような顔をして立ち止まった。
「嫌がらせ・・・?」
呆然とした健悟の言葉に、僕はこらえきれずに大笑いしてしまって。
つられて横の龍も少しだけ、本当に少しだけど笑ってくれた気がした。
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