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「・・・圭は、俺のこと大好きで愛してる?」
今までずっと一方通行だっただけに、信じられなくて繰り返す。
恥ずかしげな圭は、目を伏せて、だけど確かにこくりと頷いた。
気付いたら、体が動いてた。
圭に軽くキスをして、思い切り抱きしめる。
「けーいっ!!」
腕の中で、小さく身動きをしたあと、俺の背中にも手が回った。
大好き。
愛してる。
この言葉は、俺と圭のためにあるんじゃないかな。
だから、精一杯この言葉を使わせてもらうよ。
これからの俺の人生、バラ色だ。
もちろん、圭の人生もバラ色だよね。
バラ色にしてみせるから。
抱きしめあう体温は、何にも変えがたい温かさ。
抱きしめたあなたは、特別で大好きな、愛おしい人。
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