キリリク | ナノ
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透の顔を見上げて言うと、透はクスリと笑った。

「僕は、更夜が天然だと思うな。」

「どこらへんが?」


自分の中に、全く天然なんて要素は無い。

眉をしかめて透に聞くと、透はクスクスと笑いながら教えてくれた。


「お菓子を食べてるところとか。」

それがどうして、天然とつながる。

怪訝そうな俺に、透は続けて言う。


「あとは、すっごく無用心なところ。」

ふっ、と笑う。

その笑顔は、妖しく綺麗で、大人の男の美しい笑顔だった。

その顔に、思わず見とれると、その顔が近づいてきた。


何?

そう口にする前に、唇に柔らかい感触があった。

瞬きをしてみても、状況は変わらない。



なんで俺、透とキスしてんの?

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