2
紅茶もお菓子も、絶品だった。
あぁ、来て良かった。
透は趣味がいいみたいで、カップとかもすごく綺麗だ。
全部、透の私有物らしいから信じられない。
金持ちだな、透も。
2人で、他愛も無い世間話をしたりして和んでた。
俺の話を笑って聞く透は、すごく優雅でかっこいい。
人気が高いのも当然だな。
「生徒会室、立派すぎ。」
話の途中で、首を回して部屋を観察しながら言う。
「違うよ。ここは、第2生徒会室。」
「は?」
こんなフカフカの絨毯で、置物とかも在るのに?
「本当の生徒会室はもっと広いし、雑然としてるよ。」
ホラ、忙しいから。
書類、溜める人もいるしね。
透はそう言って、カップを傾ける。
「・・・は―・・・」
よく分からん、この学園。
「だから俺ら以外、無人なわけ?」
広い部屋にあるのは、俺たちがお茶をしてる丸机とイスと。
人間は俺と透だけだった。
「それは、僕によって。・・・かな?」
意味深なことを言うと、透はにっこりと笑う。
- 3 -
[*前] | [次#]
back