許さない
どうしてだ。
俺はこんなにも、愛しているのに。
なぁ、月。
月がいない。
あの地球がやたら楽しそうに笑っていたから、きっとあいつのところに居るんだろう。
どうしてだ。
俺が水星を抱いていたからか。
きっと、そうに違いない。
嫉妬という名の愛だ、執着だ。
だけどさ月、おまえはまだまだ自覚が足りねぇよ。
おまえは俺のもの。
なにがあろうと、俺から離れるな。
でもな月、感情の乏しいおまえのこの行動は、なんだか無性に嬉しい。
大丈夫だ、今すぐ迎えにいく。
たださ月、今回限りだぜ。
次は許さない。
足を切り取るからな。
ま、もっと許せねえのは周りのカスだな。
水星も地球もさ、とりあえず苦しめてやろうか。
ああ、早くおまえが見たいよ。
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