極彩色ヒーローズ | ナノ
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世界はとんでもなく賑やかだ。
ガラクタみたいに、ごちゃごちゃしていて、薄っぺらくて、つまらない。

仕方ないから、それに無理やり合わせて生きてきた。
へらへら笑って、軽い自分を偽った。

だけど、やっぱり苦しい。


  ―世界を壊せ!―



夜風が気持ちいい。
人混みから少し離れただけの場所の割に、風も凪いだ穏やかな場所だ。

「ひゃ―!疲れたぁ…」

思いっきり伸びをすると、なんかめちゃくちゃ気持ちよかった。
素晴らしい解放感!
今、一気に5pくらい伸びたんじゃねぇかな。


「…もう無理だ…」

ぼそりと隣から響いてきた言葉。
悲壮感に溢れてるというか、何か追い詰められてる感じ。

メガネを外して眉間を揉む姿は、同い年か疑わしく渋い。

「お祭りは好きだけどぉ、人のために働くってゆうのがね―。」

どうしようもなく疲れるわけよ、とにっこり笑うと、メガネを付けたブルーは眉をしかめた。
まぁ、俺がブルーに嫌な顔されないほうが貴重だけど。


「そろそろ、その性格をどうにかしろ。」

ついでにその格好もな、とスパルタな目でじろりと見られた。

ホント、コイツ頭かたいよね。
俺の立派な個性だってゆうのにさ。

自分の濃い金色の前髪をひっぱりながら、口をとがらせる。
見れば、ひっぱる指や腕にジャラジャラと連なるアクセがキラリと光った。

ピアスは両耳、眉、唇、舌、へそ・・・。
20個以上あることは確かだね―。
拡張タイプはしてないし、何気にちゃんと奇数に揃えてあるんだよ―。

だけどブルーとは逆に、真面目とか地味だなんて冗談でも言えないね―。

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