極彩色ヒーローズ | ナノ
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所詮、俺もヒーローズなのだ。

あのメンバーなら、確かに煩わしい祭りも楽しめそうに思える。

理由もなく、ただ単純に、そう思う。
根拠の無い自信と、やっかいな希望。

目を上げると、全てを見通していそうな瞳で笑う緑色があった。



世界は欺きに満ちている。
不確かなものは信用できない、得体が知れない。

だがしかし、俺のこの位置は何だ。
大人になろうと足掻き、幼さを捨てきれず。
独りで生きようとしながら、他者の存在に依存しつつある。

危うく、不明瞭すぎる、居場所と世界。

こいつらの存在だって、確かなものじゃない。
共に居れる保証は無く、相手の詳しいことも実は知らない。
心の奥底も分からない。


だから、俺はきっと掴みたいのだ。

いつまでも共に居れる確証を。
俺が生きていて良い自信を。
この世界の姿を。


何だかんだ言いつつ、こいつらとは共にいたい。
共に生きてみたい。

そのために。

臆病で弱い自身のために。




世界を掴め、ブルー!


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