極彩色ヒーローズ | ナノ
4
所詮、俺もヒーローズなのだ。
あのメンバーなら、確かに煩わしい祭りも楽しめそうに思える。
理由もなく、ただ単純に、そう思う。
根拠の無い自信と、やっかいな希望。
目を上げると、全てを見通していそうな瞳で笑う緑色があった。
世界は欺きに満ちている。
不確かなものは信用できない、得体が知れない。
だがしかし、俺のこの位置は何だ。
大人になろうと足掻き、幼さを捨てきれず。
独りで生きようとしながら、他者の存在に依存しつつある。
危うく、不明瞭すぎる、居場所と世界。
こいつらの存在だって、確かなものじゃない。
共に居れる保証は無く、相手の詳しいことも実は知らない。
心の奥底も分からない。
だから、俺はきっと掴みたいのだ。
いつまでも共に居れる確証を。
俺が生きていて良い自信を。
この世界の姿を。
何だかんだ言いつつ、こいつらとは共にいたい。
共に生きてみたい。
そのために。
臆病で弱い自身のために。
世界を掴め、ブルー!
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