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「何だ、その顔。まぁ、」
“俺様の席にそんなに座りたいなら良いけどな。”
不敵な笑みを浮かべて、ば会長はそのセリフをさらりと言い切った。
一人称が俺様って、どういうことだよ。
ナルシストで俺様って、これが生徒会長の器かよ。
堂々と言い切るあたり、こいつもホモさんかよ。
「…うっぜ」
だけど、それでもかっこいい。
一瞬、見とれるくらいに似合っていた。
壮絶な色気に、ぞくりと鳥肌が立った。
羨ましい限りだ、畜生。
来年にはこんな奴よりカッコ良くなるからな、畜生。
俺の言葉に、ば会長はまた不敵に笑った。
「変な奴だな。ほら。」
そう手渡されたのは、1つのマグカップ。
「…ココア?」
一口飲んで首を傾げた俺に、ば会長は軽く頷いた。
会長はそのまま違う椅子を持ってきて、俺の正面に座った。
甘党でココアは大好きな俺は、飲みながら自然と笑顔になってたらしい。
会長がこれまた男前に笑いつつ、指摘してきた。
…うぜ―。
「で。本当のところ、御琴と何してたんだ。」
一息着いたころ、唐突に会長はそう切り出した。
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