∞主義 | ナノ

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そして今に至る。

クラスマッチ翌日の振替休日、俺はエレベーターの中にいた。
向かう先は、理事長室。

俺ってば、けっこう行動力あるよな。


るんるん気分でいる俺と比例して、エレベーターもぐんぐん上に行く。

止まることもなく最上階に付いた。
そこで俺が取り出したのは、ブラックカードそっくりのキーカード。

最近分かったんだけど、理事長が黒、生徒会が金、風紀委員会は銀、一般生徒は白いキーカードだ。

風紀は立候補制のわりに、美形揃いらしい。
生徒会みたく人気者だと聞いた。

会ったことは無いけど、あまり会いたくはないな。
だってほら、堅苦しそうじゃん。



「こんにちは―」

アポはとったし、ちゃんと居るよな。
そう判断した俺は、サクッと扉を開ける。


「更夜っ!」
「、っ!」

がんっと、いきなり衝撃がきた。
勢いよく引きずり込まれ、抱きしめられたみたいだ。

ぎゅうぎゅうに力を入れてきて、なんか苦しい気がする。

ってか、苦しい。
死にそう。



だから、思わず腹を殴ったのは正当防衛だよな。



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