4
「は?」
周りの3人が同時に、固まった。
だって、おかしくねぇ?
なんで明の手首に「TSUTOMU」ってミサンガがあるわけ。
普通は自分の名前のを付けるだろうが。
ちらりと見ると、勉のおそろいのミサンガには「AKIRA」と書かれている。
「えっと―…」
「あら―…」
反応は、口ごもる双子と驚き顔で詰め寄ってくる透。
あれ、もしかして触れたら悪いことだったのかも。
やっちゃった―、とため息をつこうとしたら、真剣な透の声が響いた。
「どこで見分けたの?」
「はい?」
目的語とかがごっそり抜けた言葉に浮かぶクエスチョンマーク。
呆けた俺に、らしくなくも焦れったそうに透は言い直した。
「更夜は双子をどこで見分けたの?」
その言葉に、多々良ズが大きく頷いてた。
は?
どこでって…
- 80 -
[*前] | [次#]
back