∞主義 | ナノ

一息ついたら



「まさか透が本当に来るなんてな―。」

休憩している俺のところに来た透。
相変わらずキラキラオーラが出てる、美人さん。

だから何というか、凄く意外だった。

だって、汗とか似合わない!!
優雅にお茶会のほうがよっぽど似合う。
上品で綺麗な感じだよ。

確かに「応援に来て」とは言ったけど…予想してなかった。


「ふふっ。信用してなかったの?」

ごめん、と肩をすくめても、透はまた面白そうに笑っただけだった。



本当に透は綺麗だよな―…

その姿にしみじみと実感する。

周りのギャラリーが騒ぐはずだ。
こんなに綺麗に笑ってくれたら、俺でさえ得した気分になる。

しかも性格は優しい王子様を演じてるしな。
素の透だってちょっと強引で妖しげな気分屋な割に、十分優しいけど。


「更夜は大活躍だったね。変わらず可愛いし。やっぱり会いに来て良かったよ……有象無象の群集には嫌気がさすけどね。」

「?ありがとなっ。」

最後の方は小声の早口で聞き取れなかったけど、誉めてくれた。

なんだかくすぐったい。


はにかんで礼を言うと、今までもうるさかった周りが更に騒々しくなった。



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