∞主義 | ナノ

3


スリーポイントのところで、ジャンプしながらボールを放した。

まっすぐ弧を描きつつ、速めのスピードで進むボール。

時の流れが、遅くなった気がした。


入ってくれ。




願う俺の前で、ボールはすっぱりとリングに入ってくれた。



一気に力が抜けて、へたり込みそうになった。

抱きついてくるチームメイトのせいで座れなかったけど、それはそれで楽しいからいい。


あぁ、周りがうるせぇな。

ようやく視界に入ったギャラリーは、なんだか熱気に包まれてうごめいて感じる。


そこを見渡すと、明らかに場違いな、よく見知った顔がいた。

驚くと共に、嬉しさがこみ上げてくる。


最高の笑顔でピースした俺に、向こう側の透も手を振ってくれた。


- 76 -


[*前] | [次#]



back
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -