∞主義 | ナノ
はじめのい―っぽ!
前の学校では、LHRは7限目にあった。
だから、1限目がLHRってことにすげぇ違和感を感じる。
もう学校終わった―!!
・・・って気分になるんだよな。
「えーと、じゃぁ春のクラスマッチについて話し合いましょう。」
静かだけど人当たりのいい、我等が委員長は俺達を見渡した。
C級は、やっぱりクラスマッチが楽しみな奴等が多いみたいだ。
皆、そわそわしながら、いろいろと自己主張に励んでいる。
競技はサッカー、野球、バスケの3種目。
どれでも楽しそうだ。
残り物には福来るらしいし、おとなしく待っとこうかな。
あ、康一はもちろん野球。
なんでも、実はあいつ、県選抜の選手らしい。
ただの爽やか野球少年じゃねぇのな。
人間は奥が深いぜ。
「おまえは?」
「んー。バスケがいい。」
隣からの会話に軽く答える。
ふーん、と小さく頷いた後で、健はいきなり自分の机を蹴り上げた。
蹴り上げる、っていっても軽くだから、机が少し浮いただけなんだけどさ。
「な、なにしてんの・・。」
騒ぎ立ててたクラスが静まるには、十分すぎた。
「委員長。俺と更夜、バスケ。」
いつもの強面、人殺し視線。
睨むように言われた委員長が、かわいそうだ。
ただ、委員長は快く首を縦に振った。
・・・快く。
「偉そうだな、おい。」
ぽつりと呟けば、健は何も言わずに机にうつぶせた。
- 67 -
[*前] | [次#]
back