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「腹へったぁ・・・」
朝起こされて、急かされて。
素早く着替えて、素早く食べた。
「あ?食ったばっかだろ。」
健が怪訝そうな顔で、こっちを見る。
「・・・食いたりねぇ・・・。」
俺は朝一番食べる型なんだ。
朝食をしっかり食べないと頭が回んねぇし、体が重くなる。
健は眉間に皺を寄せたまま、俺の手を指差す。
「おまえが手に持ってる袋はなんだ。」
「パンとかお菓子が入った袋。」
「・・・それ食えよ。」
「歩き食べ、きらーい。」
「・・・。」
何もいわずに俺から目をそらした。
呆れたような顔してるけど、その顔も見慣れた。
ついでに、口ではごちゃごちゃ言うけど、根は優しいことも分かった。
短気のくせに、恥ずかしがりやのことも。
ま、ほとんど一緒にいるからな。
この学園で初めて喧嘩した奴
同じクラスの隣の席
友達5号
んでもって、寮の同室者
ここで一番気が許せる相手だ。
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