∞主義 | ナノ

3


「腹へったぁ・・・」

朝起こされて、急かされて。
素早く着替えて、素早く食べた。

「あ?食ったばっかだろ。」

健が怪訝そうな顔で、こっちを見る。

「・・・食いたりねぇ・・・。」

俺は朝一番食べる型なんだ。

朝食をしっかり食べないと頭が回んねぇし、体が重くなる。

健は眉間に皺を寄せたまま、俺の手を指差す。



「おまえが手に持ってる袋はなんだ。」

「パンとかお菓子が入った袋。」

「・・・それ食えよ。」

「歩き食べ、きらーい。」

「・・・。」


何もいわずに俺から目をそらした。

呆れたような顔してるけど、その顔も見慣れた。

ついでに、口ではごちゃごちゃ言うけど、根は優しいことも分かった。
短気のくせに、恥ずかしがりやのことも。



ま、ほとんど一緒にいるからな。


この学園で初めて喧嘩した奴
同じクラスの隣の席
友達5号


んでもって、寮の同室者

ここで一番気が許せる相手だ。


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