∞主義 | ナノ

3


先に手を出してきたのはあっち。


真っ直ぐに来たストレートを、腕で横に弾く。

上手に外せたのに、痛みが走った。

かなり力が強いし、喧嘩慣れしてそうだ。


弾いた勢いで、そのまま前につめて腹を殴る。

相手は瞬間で力を入れたみたいだ。

殴ったけど、固かったし、ダメージ小って感じ。


それからは、俺と赤髪は、殴り合いの大喧嘩。

向こうの方が長身で、リーチも長いし、力も強い。

だけど、スピードは全然俺のほうが速かった。


つまり、五分五分。

だから、決着付かないし、2人で喧嘩を続けてた。


最初の始めた理由とか、もう頭の中には無くって。

相手がムカつくとか、そんな気持ちも無くって。


ただ、強い相手と戦えることが嬉しかった。

俺とそいつは、喧嘩を楽しんでたんだ。


廊下を目一杯使ってるから、他のやつには迷惑だろうけど。

喧嘩って、無条件にワクワクする。


気持ちいい。


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