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声の方向にいたのは、赤い髪の男。
こいつも長身で、かっこいい美形だ。
耳とか手にたくさんピアスがある。
俺もピアスは少なくは無いけど、現在髪で隠れてる。
けっこう趣味が似てそうだな、とか思った。
とにかく、そいつはかなりの目つきの悪さで壱流を睨む。
しかも身長高いから、威圧的だ。
「あっ、ご、ごめんなさい!!」
壱流の体が震えた。
・・・・気に食わない。
「おまえ。」
声をかけると、視線を俺に移す。
「ぶつかったのは、そっちじゃねぇの?」
後ろから来たのは、赤髪野郎のほうだ。
責任はおまえにあるだろ。
相手の視線を真っ直ぐに、受け止める。
「イライラする。」
「俺も。」
態度がイラついて、仕方ない。
話し合いで聞くような奴じゃなさそうだし。
こういう時の解決法、俺よく知ってる。
暴力に訴えるんだ。
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