廊下は静かに
「は―!!うまかったな。」
俺、上機嫌。
「それより、副会長にビックリだったよ。」
右の壱流は、そう言って胸を押さえる。
「俺も!!あんなに人と関わってるの、初めて見た!!」
手を頭の後ろで組んだ康一も、俺の左で大きく頷いた。
2人が言うには、透は優しげだけど、遠くて冷たい人らしい。
名前呼びしてることにも、驚いてた。
透は俺の友達2号だ。
そう言ったら、顔を見合わせて笑ってた。
俺たちは、平和に廊下を三列歩行してた。
この学園、無駄に廊下も広い。
3人並んでも、廊下の半分くらいしか使わない。
走ったら気持ち良さそうだよな。
「ってぇな、あぁ?」
突然、右の壱流がよろけて、低い声がした。
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