嗚呼、素晴らしき | ナノ
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画面にズラリと並んだ写真付きのメニュー。

「うわぁ…どれ食べよっかな…」
目を輝かせながら迷っている陽に、キッパリと告げた。

「オムライス」

オススメは、断然オムライスだ。
もちろん味だけじゃないよ。
いろんな面でオススメなのだよ。


俺の提案をあっさり飲んだ陽に微笑みかける。
なんだか、俺も王道作りのお手伝いをしているんだね。
予想外のことだが、楽しくて良いよ。

真澄がパスタを頼んだことを満足して見つつ、自分は唐揚げ定食を頼んだ。



10分とたたない内に、料理は届いた。
俺と真澄は軽く頭を下げるくらいだが、陽はウェイターに元気にお礼を言っていた。
王道だねぇ。

初めて見る王道はやっぱり理想的で素晴らしかった。
ここまでか、と少し寒気もするけれど、それ以上に悶える。


2人が食べる様子を眺めながら、俺は幸せを感じていた。
そしてついに、ずっと待ちわびていたものが耳に届いた。


男子校にあるまじき甲高い悲鳴や太い歓声。
一気に騒がしくなった食堂は、やっぱり王道展開なのだよ…!

驚いて俺を見てくる陽に教えてやることにした。
王道展開な友人の役割でもあるし、なんだか陽は濁りの無い存在だからねぇ。
綺麗なものは好きなんだ。


「きっと生徒会だねぇ。すごく人気なものだから、」
親衛隊には気をつけてね。

俺の親切な言葉が形づくられる前に、その接触は起こった。




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