嗚呼、素晴らしき | ナノ
∴まずは散歩でも



ふぅ、と息をつきながら部屋を見渡す。
ほんの30分くらいで整理は終わってしまった。
ほら、俺ってば要領のいい子だから。

無駄を嫌う俺の部屋は、持ってきた雑貨も少なめでシンプルなものばかり。
無機質で殺風景だけれど…この方が居心地がいいんだよねぇ。
暗闇も好きだもの。

でも、もちろん1番好きなのははBLさ。




さて、暇だね。
真澄は何をしてるんだろう。

部屋を出て、真澄の自室の扉を軽くノックする。

「真澄?」

がちゃり、と開いた先の真澄は相変わらず可愛らしく平々凡々だった。


「どうかした?」

俺よりもわずかに背の低い真澄が、小首を傾げて聞いてくる。

か、かわいい…っ!
仕草可愛い…!
萌えるんですが…っ!


変態サンは思わぬ不意打ちに身悶えしてしまったよ。
まったく、油断大敵だね。


「する事が無くて暇だったから、訪ねてみたんだ。」

「え!?もう整理終わったの!?」

目を見開いて言う真澄。
いつもよりは大きな目も可愛いね。
というより、仕草や反応が可愛らしいよ。
性格も第一印象どおり、素直みたいだし。

…これは益々期待大だねぇ。



「じゃあさ!寮内の散歩でもしようか。」

「あぁ、いいね。」

良い提案だ。
道順だってまだ覚えていないし、来るときはあまり観察しなかった。
それに散歩は好きだよ。



るんるん気分な俺は、更にひとつだけ期待しておいた。

それは、この散歩でなにか真澄に出会いがあればいいのにな、ってこと。



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