嗚呼、素晴らしき | ナノ
∴いい朝だねぇ



からりと晴れた空、澄み渡る新緑の森、可愛らしい小鳥のさえずり。

なんとも素晴らしい朝だ。
心が自然と軽くなる。

だけどそれは、美しい朝によってだけではないよ。

俺の目の前を見てごらん。
もっと素晴らしいものが広がっているじゃあないか。



城門のような高い柵と、その奥に見える中庭、豪華な白塗りの建物。

そして、『私立九重学園高等部』という看板。


あぁ、ついにやってきた…!

王道だよ、王道!
山奥の、金持ちだらけの、全寮制男子校。


妄想も良いけれど、生だってもちろん見たい。
そんな俺は、迷わずこの高校を選んだ。

周囲にそんな噂は無かったけれど、きっとホモさんやバイさんが多いだろうよ。

あぁ、素晴らしい。


顔がにやけるよ。




偏差値、進学先、設備、部活動。
様々な意味で、この学園は優れているとされている。

ここの生徒と付き合うことはステータスだとか。
玉の輿を狙う女子も、よくここをターゲットにしてる。


俺?

どうでもいいよ、そんなもの。

金なんかより愛だよ、愛。


俺の中では『愛=BL』だけどね。




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