嗚呼、素晴らしき | ナノ
∴紹介で展開


「静かに。」

マイクをとった会長が、そのたった一言で会場をおさめる。
性格はあれだが、人の上に立つだけのカリスマ性があることは認めなきゃね。

それからの会長の話は、クラスマッチの報告と次ある文化祭への呼びかけのようなものだった。
副会長は学習面、一ノ瀬くんは部活動について話す。

意外と普通の集会なんだねぇ。
この異常な学園じゃあ、とっても珍しいことだよ。
…話す人が変わる度にあがる声援やら拳やらをのぞけばね。


「はあ―い、じゃあみなさんお待ちかねっ!」

南山先輩にマイクが行くと、彼はにこにこ笑いながら片手をあげた。
そのまますっと、驚くほどきれいな動きで指先を舞台袖へと移す。

「ちょおっと問題あって遅れちゃったけど、今期風紀委員会メンバーの紹介だよ―!」

その声に再び、はじめの時のような半端でない声量が響き渡る。

さすがにうるさい、というよりいきなり叫ばないでほしい。
ちょっとしたトラウマになりそうだ。


にしても、みなさん。
風紀委員会ですってよ。


…萌え!大切な萌えポイント!待ってました!
委員長は冷静な男前かな―。鬼畜くらいがいいね。
副委員長は言わずもがなの不良くんだよね!
チャラくて口悪い、だけどちょっとツンデレ。

思わずにやけそうな口元を抑え、早く出てきて欲しいなあと視線をやる。




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