嗚呼、素晴らしき | ナノ
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俺が面倒くさがったところで、時が止まったりするわけもない。
ぞろぞろと歩く集団に混じって、会場に入る俺たち4人。

ねぇねぇ、全校集会ってホールでするものなんだってさ。
驚きだよねぇ。

さすがはこの学園、体育館の床に座らせるなんてしないみたいだ。
ここのホールの座席は、それはそれはふかふかで心地よいから良いのだけれどね。
昼食のあとだとちょっと眠気を誘うよね。


「へ―、暁良たちも仕事してんだな!」

たくさん食べて上機嫌の陽が言うと、周りの生徒の鋭い視線と罵倒が飛ぶ。
すっかり馴染んでしまって、俺たちはあっさりとスルーするけれどね。

陽の声っていちいち大きくてはっきりしてるから、周りに駄々漏れなんだよ。
生徒会様を呼び捨てなんて許せない子が多いだろうから、この罵倒は当然だろうしねぇ。


「あ―、なんか気分悪いやぁ・・・。」

その陽の隣で力なく呟くのは真澄。
素晴らしいよね、病弱設定だなんて萌えるものをいつのまに身につけたんだろうか。
可愛そうな真澄の、指通りのいい髪の毛を少しなでてみる。

「・・・だっりぃ。」
「あれまあ・・・サボればいいじゃない。」

低く舌打ちをした大河に微笑めば、何も言わずにそっぽを向かれた。
人を傷つけるような言動は止して欲しいよねぇ。


そんな無駄話をしている間にも、しっかりと進んでクラスごとである席に付く。
心なしか本当に顔の青かった真澄、大丈夫だろうかねぇ。
あの子はすぐに無理をする子だからねぇ。
言っとくけど、性格は歪んでいても、いくら自己中心的でも、心配くらいは出来るからね。


「あ、あのね陽・・・。」

ふと昼食時の会話を思い出した俺が口を開くのと、開幕のベルが響いたのは同時だった。

神様って意地悪いね。




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